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英語の手紙の結びはどれを選ぶ?宛名で決まる3つの組み合わせ


英語の手紙やメールの結びにはさまざまな表現があり、どれを使えばよいか迷うこともあるでしょう。

選ぶ際の手がかりとなるのが、書き出しの宛名です。英国式では、Dear Sir/Madam と書き出した場合は Yours faithfully、Dear Mr Jones のように相手の姓を使った場合は Yours sincerely が基本です。

Dear John のようにファーストネームで呼びかける相手には、Best regards や Kind regards などが使われます。北米式では、英国式の Yours sincerely に相当する表現として Sincerely が一般的です。

この記事では、宛名と結びの基本的な組み合わせを紹介し、英国式と北米式の違いを解説します。また、結びの言葉の前に添える一文や、カンマ・大文字の使い方、メールで結びの表現を選ぶ際のポイントも説明します。

英語の手紙の結びは宛名の書き方で決まる

結びの言葉とは、手紙の本文の最後に置き、署名の直前に添える短い表現です。日本語の手紙における「敬具」に相当します。一般的に、手紙の末尾は結びの一文、結びの言葉、署名の順に構成されます。

結びの言葉は、手紙の冒頭に置く宛名と対応しています。

宛名とは、Dear Mr Jones, のように、相手に呼びかける最初の行のことです。英国式のフォーマルな手紙では、宛名に応じて結びの言葉を使い分けます。

以下の表に示した表現は、いずれも一般的に使われる定番の結びです。

宛名の例結びの言葉使う場面
Dear Sir/Madam,Yours faithfully,相手の名前が分からない手紙
Dear Mr Jones,Yours sincerely,敬称と姓で呼ぶ相手への、改まった手紙
Dear John,Best regards, または Kind regards,名だけで呼ぶ相手への、少しやわらげた丁寧な手紙

結びの言葉は種類が多いため、先に選ぼうとすると迷いがちです。まず宛名を決め、上の表から対応する結びを選ぶと、スムーズに書けます。

表では、英国式のフォーマルな手紙で使われる基本の組み合わせを3つの型に分けて紹介しています。英国式と北米式のどちらを使うかは、相手の国や所属先に合わせて選ぶのが基本です。北米式との違いは、次の章で解説します。

フォーマルな結びは Yours faithfully と Yours sincerely を使い分ける

英国式のフォーマルな結びには、Yours faithfully と Yours sincerely の2つがよく使われます。

どちらも改まった手紙で使う表現で、使い分けの基準は宛名です。Dear Sir/Madam のように相手の名前を記さない場合は Yours faithfully、Dear Mr Jones のように名前を記す場合は Yours sincerely を使います。

宛名が Dear Sir/Madam なら Yours faithfully

Yours faithfully は、英国式のフォーマルな手紙で使う結びの言葉です。

署名の直前に置き、Dear Sir や Dear Madam のように、相手の名前を使わずに呼びかけた場合に用います。相手の名前が分からず、宛名に名前を記さない場合は、Yours faithfully で結ぶと覚えておきましょう。

宛名が敬称と姓なら Yours sincerely(北米式は Sincerely)

Yours sincerely も、英国式のフォーマルな手紙で使う結びの言葉です。

署名の直前に置き、宛名に敬称と姓を使った場合に用います。たとえば、Dear Mr Jones, と書き出した手紙は、Yours sincerely, で結びます。一方、Dear John のようにファーストネームで呼びかける相手には、次の節で紹介する Best regards などの表現が適しています。

北米式では、この Yours sincerely に当たる言葉が Sincerely (yours) です。

Yours sincerely は Yours が先、北米式の Sincerely は Sincerely が先に来ます。Yours sincerely と Yours faithfully に並んで、Sincerely Yours も同じ位置の結びとして使われます。

北米式で宛名が Dear Sir/Madam のときは名前を調べる

Yours faithfully は、英国式のフォーマルな結びの言葉です。一方、北米式では、Dear Sir/Madam のように相手の名前を特定せずに呼びかけた場合に、Yours faithfully に相当する決まった結びの表現は一般的ではありません。

北米式で手紙を書く場合は、できるだけ宛先となる個人を特定することが推奨されます。相手の名前が分からないときは、会社に電話をかけたり、社員に尋ねたりして確認する方法があります。

名前が分かれば、宛名を Dear Mr Jones のように書き、結びには北米式の Sincerely を使えます。宛名のフォーマル度に応じた表現は、「英語メール書き出しフレーズ60選」でも紹介しています。

名前で呼ぶ相手には少しやわらかい結び、親しい人にはくだけた結びを選ぶ

宛名を Dear John のようにファーストネームで書く相手には、結びの言葉も少しくだけた表現を選べます。

なお、ここで紹介する表現の順序と、次の節で取り上げる質問の順序は、記事内での構成に基づいています。

名前で呼ぶ相手には Best regards か Kind regards

regards は、手紙やメールの最後で相手に好意を伝える言葉です。

With best regards や With kind regards の形があり、手紙の結びの例としては Kindest regards, Felicity.(心を込めて、フェリシティ)のように使います。Best regards と Kind regards は、Yours sincerely より少し砕けた semi-formal(フォーマルより少しくだけた)な結びです。宛名は Dear John のように名前で呼ぶ形です。

取引先や同僚にどこまで使えるかは一律に決められないため、相手との関係性や親しさに応じて判断しましょう。なお、regards は複数形で表記し、結びの言葉は最初の語だけを大文字で始めます。

Best wishes は距離で選び、All the best はくだけた結び

Best wishes は、手紙やメール、カードなどで使われ、相手の幸せや健康、成功を願う気持ちを伝える表現です。

「With best wishes」の形でも使われます。
例文:I send best wishes for a speedy recovery.(一日も早いご回復をお祈りします)

Best wishes は、フォーマル・インフォーマルのどちらかに一律に分類するのではなく、相手との関係性や伝えたい気持ちに応じて使うとよいでしょう。

All the best は、くだけた場面で使われる結びの言葉です。

別れ際の挨拶にも、手紙やメールの結びにも使われ、相手への好意や気遣いを伝えます。同じような気持ちを表す表現でも、Best wishes などとはくだけた度合いが異なるため、相手との関係性に応じて使い分けましょう。

Love と Yours ever は親しい相手への結び

Love は、友人や親しい人、大切な人に宛てた手紙で使う、くだけた結びの言葉です。署名の前に置き、相手への愛情を伝えます。

例:
Lots of love, Jenny(愛を込めて、ジェニー)
Love, Steve(愛を込めて、スティーブ)

また、Yours ever や Ever yours も、親しい相手に宛てたインフォーマルな手紙で使われる結びの表現です。Love は友人や親しい人への手紙に、Yours ever はくだけた手紙に使われる結びの言葉です。

ビジネスレターでの使用は一般的とは言い切れないため、仕事相手への結びとしては避けるのが無難です。友人であっても仕事上の関係がある場合は、前の節で紹介した Best regards や Kind regards などを選ぶとよいでしょう。

迷ったときは4つの質問で結びの型を決める

冒頭の表のどれに当てはまるか迷ったら、次の質問に上から順に答えていきましょう。回答を順に当てはめることで、表のどの結びの型を選べばよいか判断できます。

ただし、友人宛ての手紙では、表に当てはめることにこだわりすぎず、相手との親しさに合った結びの言葉を選んでください。

  1. 仕事の関係がない、友人や愛する人への手紙ですか。そうなら、表の3行には入りません。All the best や Love など、informal な結びのグループから選びます。違うなら次へ進みます。
  2. 宛名は、名前を使わない Dear Sir/Madam ですか。英国式で書くなら表の1行目、Yours faithfully です。北米式で書くなら Yours faithfully に当たる専用の結びがはっきりしないので、名前を調べて宛名を書き直し、質問3へ進みます。宛名がまだ決まっていないときは、名前を調べるなどして先に宛名を決めてから、この質問に戻ります。
  3. 宛名は、Dear Mr Jones のように敬称と姓を書いた形ですか。そうなら表の2行目、Yours sincerely です。北米式で書くなら Sincerely にします。
  4. 宛名は、Dear John のように名だけで呼ぶ形ですか。そうなら表の3行目で、Best regards か Kind regards の2語から選びます。

実際の手紙に当てはめると、結果は次のとおりです。

  • 友人宛ての手紙:質問1で、informal な結びのグループに決まります。1語までは絞れません。
  • Dear Mr Jones の手紙:質問1と2は「いいえ」、質問3で表の2行目に決まります。
  • 仕事の相手に書く Dear John の手紙:質問1から3は「いいえ」、質問4で表の3行目に決まります。
  • Dear Sir/Madam の手紙:英国式なら質問2で表の1行目に決まります。北米式なら、名前を調べて質問3へ進みます。
  • 宛名を書いていない手紙:宛名が決まるまで表に当たりません。名前を調べるなどして先に宛名を決めます。
  • Dear Hiring Manager のように職名で呼ぶ宛名は、この記事の表の対象外です。

Best wishes は、フォーマル・インフォーマルのどちらかに明確に分類できないため、特定の例には当てはめず、相手との関係性に応じて使い分けます。

結びの一文とカンマ・大文字・署名の位置をそろえて1通を完成させる

結びの言葉を選ぶだけでは、手紙は完成しません。

結びの前に添える一文や、カンマ・大文字の使い方、署名の位置まで整えることで、手紙全体が自然な仕上がりになります。

結びの前の一文は手紙の目的で選ぶ

フォーマルな手紙の最後の段落には、相手への依頼や今後の予定、こちらからの手助けの申し出などを書きます。

苦情の手紙では対応への要望を、問い合わせの手紙では事前のお礼を添えることも一般的です。

この記事では、次の例文を紹介します。

  • I look forward to hearing from you soon.(お返事をお待ちしています)
  • I look forward to receiving your reply.(お返事をいただけるのをお待ちしています)
  • Should you need further information, please do not hesitate to contact me.(さらに情報が必要でしたら、遠慮なくご連絡ください)
  • I would like to thank you in advance for this information.(この情報について、あらかじめお礼申し上げます。問い合わせの手紙で使う、事前のお礼)

手紙の目的に合うものを1つ選んでください。

I look forward to hear や I look forward to receive は、よくある文法上の誤りです。look forward to の後ろには動詞の原形ではなく、hearing や receiving のように -ing 形を使いましょう。

結びの前に添える一文は手紙の目的に合わせて選び、結びの言葉は冒頭の宛名に応じて使い分けます。

以下の表では、結びの一文には定番の例文を、結びの言葉には冒頭で紹介した組み合わせを使い、署名の名前は例として示しています。

宛名結びの一文結びの言葉署名
Dear Sir/Madam,I look forward to receiving your reply.(お返事をいただけるのをお待ちしています)Yours faithfully,Taro Yamada
Dear Mr Jones,I look forward to hearing from you soon.(お返事をお待ちしています)Yours sincerely,Taro Yamada
Dear John,Should you need further information, please do not hesitate to contact me.(さらに情報が必要でしたら、遠慮なくご連絡ください)Best regards,Taro Yamada

カンマは結びの後ろに付け、大文字は最初の語だけにする

英国式では、結びの言葉の後ろには常にカンマを付けます。

大文字にするのは最初の語だけで、Yours sincerely, のように2語目は小文字です。北米式でも、結びの最初の語だけを大文字にします。例としては Thank you(ありがとうございます)が挙げられます。

句読点は、結びの後ろの付け方が英国式と北米式で違います。

  • 英国式:結びの後ろに常にカンマを付けます。
  • 北米式:宛名の後ろにコロンを付けるのが一般的です。この場合、結びの言葉の後ろにはカンマを付けます。一方、宛名の後ろにコロンを付けない書式では、結びの言葉の後ろにも句読点を付けないのが基本です。ただし、宛名と結びの両方から句読点を省く書き方は、あまり一般的ではありません。

この記事の対応表は、英国式の例に合わせて、宛名の後ろも結びの後ろもカンマにしています。

署名は、結びの言葉のすぐ下に自分の名前を書きます。

北米式では、署名のために結びと差出人名のあいだを4行空けるのが一般的です。結びを書き始める位置は最後の本文段落の1行下です。

履歴書などの書類を同封するときは、結びの下に Enclosures と書いて、同封物があることを知らせます。

メールの結びも手紙と同じ宛名の組み合わせで考える

メールでも、宛名と結びの言葉の基本的な組み合わせは、手紙と同じように考えられます。

regards は手紙とメールの両方の結びとして、wishes は手紙・メール・カードの結びとして使われる言葉です。

Yours sincerely、Yours faithfully、Best regards、Kind regards も、手紙とメールのどちらでも、宛名や相手との関係性に応じて使い分けます。

ただし、Yours sincerely と Yours faithfully は、もともとフォーマルな手紙で使われる結びの言葉です。実際のメールでどの程度使われているかは、ここでは明確にできません。

メールでも、書き終えたら宛名と結びの組み合わせが合っているか確認しましょう。たとえば、Dear Sir/Madam で書き出した場合、Yours sincerely ではなく、英国式では Yours faithfully で結ぶのが基本です。

メール全体の組み立てを知りたい方は、ビジネス英語メールの書き方に、件名・宛名・本文・署名の流れが確認できます。

まとめ:結びは宛名を決めてから選ぼう

  • 英語の手紙の結びは、宛名で決まります。先に宛名の形を決めて、冒頭の対応表から結びを選びます。
  • 北米式では、Yours sincerely に相当する結びの言葉として Sincerely が使われます。宛名が分からない場合は、相手の所属先に問い合わせるなどして名前を確認し、宛名に記載する方法がお勧めです。
  • 結びの前の一文、カンマ、大文字、署名の位置まで整えて、1通が完成します。

次に英語で手紙を書くときは、まず宛名を決め、冒頭の対応表から適切な結びの言葉を1つ選びましょう。そのうえで、手紙の目的に合った結びの一文を添えれば、末尾の部分を整えられます。

参考

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