見積書は英語で何と言う?quotation・quote・estimateの違いと例文
海外の取引先に見積書を依頼したり、作成した書類を送ったりするとき、見積書を英語で何と言うのか迷うことがあるかもしれません。
見積もりに関する語としてはquotationがあり、quoteやestimateも目にします。どの語を使うかは、相手に示す書類や取引条件の確認とあわせて判断することが大切です。
この記事では、quotation・quote・estimateの違いと、見積書の依頼・作成・送付に使える表現を場面別に紹介します。
言葉の意味だけでなく、相手に何を伝える書類なのかを意識して選びましょう。
見積書は英語でquotationが基本
書面として取引先へ提示する「見積書」は、英語でquotationと表すのが基本です。メールや会話では短いquoteもよく使われます。
金額がまだ概算で、正確な仕様や数量が決まっていないことを示したい場合はestimateが候補です。
quotationには「引用」という意味もあります。そのため、単語だけを見て迷ったときは、前後に費用・作業内容・条件があるかを確認するとよいでしょう。
Oxford University Pressが提供する英語学習者向け辞書「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」では、quotationを特定の仕事にかかる費用を示す説明として掲載しています(参考元1)。
見積書の表題・添付書類・メール本文で同じ書類を指す場合は、対象・金額・条件が一致しているかを確認しましょう。
単語だけを置き換えるのではなく、相手に何を示すのかを先に整理すると、表現を選びやすくなります。
quotation・quote・estimateの違い
3つの語は見積もりに関する場面で使えますが、実務では書類の用途を先に伝えると選びやすくなります。
quotationは比較的フォーマルな書面、quoteは同じ見積金額を指す短くややくだけた語、estimateは正確な詳細や数字がそろう前の概算を示す語です。
Oxford Advanced Learner’s Dictionaryも、quoteをquotationの比較的くだけた形、estimateを正確な詳細や数字がない段階で行う判断として説明しています(参考元2、参考元3)。
| 表現 | 主に使う場面 | ニュアンス | 例 |
|---|---|---|---|
| quotation | 見積もりを示すとき | Oxford辞書では比較的フォーマルな語 | We have prepared a quotation. |
| quote | quotation の代わりに使うとき | quotation より短く、Oxford辞書では比較的くだけた形として掲載 | Could you send us a quote? |
| estimate | 仕様や数量が未確定の段階で概算を示すとき | 現時点の情報に基づく、おおよその金額 | We can provide an initial estimate. |
quotationは比較的フォーマルな語
Oxford Advanced Learner’s Dictionaryでは、費用を示す見積もりの意味のquotationに「rather formal」と注記しています(参考元1)。
相手に提示する見積書の表題にはQuotationを使い、どの仕事・サービスを対象とするかをあわせて明確にしましょう。
Please review the attached quotation.
上の文は「添付した見積書をご確認ください」という意味です。この例では、the attached quotation で添付した見積もりを指しています。
quoteはquotationの比較的くだけた形
quoteはquotationより短い語で、Oxford Advanced Learner’s Dictionaryでは見積金額を示すquotationのくだけた形として掲載されています(参考元2)。
見積書を依頼するメールや日常的なやり取りでは、quoteを使うと簡潔に伝えられます。
Could you send us a quote for the project?
この文では、for の後ろに見積もりの対象を置いています。対象が明確であれば、for the project の部分を商品名やサービス名に変えられます。
たとえば、対象が複数あるときに a quote だけで依頼すると、どの範囲の見積もりかが伝わりにくくなることがあります。対象・数量・希望する条件を先に示し、その内容に対する quote を求める形にすると、やり取りの行き違いを減らしやすくなります。
estimateは概算であることを伝えやすい
仕様、数量、作業時間などがまだ確定していない段階で、おおよその費用を示すならestimateが使えます。
Oxford Advanced Learner’s Dictionaryでは、estimateを正確な詳細や数字がない状態で行う大きさ・金額・費用などの判断と説明しています(参考元3)。
We can provide an estimate based on the current information.
「現時点の情報に基づく概算を提示できます」という意味です。金額が変わり得るなら、initial estimateやrough estimateとして概算性をさらに明示し、正式な金額をいつ提示するかも伝えましょう。
見積金額や条件が変わる可能性は、書類内の有効期限・前提・変更条件で明示することが大切です。単語だけで確定度を伝えようとせず、相手が確認できる形で条件を記載しましょう。
見積書に関する英語表現と例文
見積書に関するメールでは、難しい表現を増やすよりも、何を依頼し、何を送ったのかを明確にすることが重要です。ここでは、依頼・作成・送付の3場面に分けて例文を紹介します。
見積書を依頼するとき
Could you send us a quotation for the following items?
「以下の品目について見積書を送っていただけますか」という依頼です。quotation の前に a を付け、for の後に対象を置きます。
依頼内容が複数ある場合でも、まず対象を箇条書きなどで明確にしたうえで、この一文を添えると伝わりやすくなります。
納期や数量など、金額に影響する条件がある場合は、その条件も同じメール内で示しましょう。
見積書を作成するとき
We will prepare a quotation based on your requirements.
「ご要望に基づいて見積書を作成します」という意味です。prepare a quotation は、見積書を用意するという行為を自然に表せます。
your requirements は、相手の要件や希望条件を指します。
実際のやり取りでは、何を前提に見積もるのかが伝わるよう、必要な仕様や数量を確認してから使うことがポイントです。
この表現は、今すぐ金額を伝えるのではなく、相手から受け取った条件をもとに書類を用意することを知らせる場面に向いています。
すでに作成済みの書類を送る場合は、次に紹介する送付表現へ進むほうが自然な伝え方になります。
見積書を送付するとき
Please find attached our quotation.
これは「見積書を添付いたします」という意味で、メールに書類を添えるときに使えます。our quotation とすることで、自社が作成した見積書だと示せます。
もう少し内容を添えたい場合は、次のようにも書けます。
Please find attached our quotation for the requested services.
依頼されたサービスについての見積書であることまで、1文で伝えられます。添付ファイル名とメール本文の対象が一致しているかも、送信前に確認しましょう。
見積書を送るメールでは、書類を添付した事実だけでなく、有効期限と確認してほしい条件も示すと相手にとって分かりやすくなります。
Subject: Quotation [Q-001] for [Project Name]
Dear Ms. Brown,
Please find attached Quotation [Q-001] for [project name].
The quotation is valid until [date] and includes the scope of work, delivery schedule, and payment terms.
Please let me know if you have any questions or would like us to revise the scope.
Best regards,
Yuki Tanaka
ABC Corporation
日本語では、「該当案件の見積書を添付しました。見積書には有効期限、作業範囲、納期、支払条件を記載しています。不明点や範囲の修正希望があればお知らせください」という内容です。角括弧内は、添付する見積書の番号・案件名・有効期限に置き換えます。
送付メールの番号、有効期限、案件名は、添付した見積書と完全に一致させます。修正版を送る場合は、ファイル名とメール本文に版番号や更新日を入れ、古い見積書と取り違えないようにしましょう。
見積書を依頼するメール例
見積書を依頼するときは、対象、数量、希望納期、回答期限をまとめて伝えると、相手が条件を確認しやすくなります。
Subject: Request for a Quotation for [Product or Service]
Dear Mr. Smith,
Could you please send us a quotation for [quantity and product or service]?
Please include the unit price, shipping cost, estimated delivery date, payment terms, and the quotation's validity period.
We would appreciate receiving your quotation by [response date].
If you need any additional information, please let me know.
Best regards,
Yuki Tanaka
ABC Corporation
日本語では、「指定の商品・サービスについて見積書を送ってください。単価、送料、予定納期、支払条件、見積有効期限を含め、指定日までにいただけると幸いです」という内容です。角括弧内を、実際の品目・数量・回答期限に置き換えて使います。
金額だけを尋ねるのではなく、価格に影響する数量と配送条件、いつまで有効な提示なのかを確認しています。期限を指定する場合は、相手の準備時間を考慮し、難しい場合に相談できる余地を残しましょう。
複数社へ同じ条件で依頼する場合は、各社に同じ仕様書、数量、希望納期を渡します。前提が違う見積書を金額だけで比較すると、作業範囲や送料、税の扱いの差を見落としやすいためです。
英語の見積書で確認するポイント
見積書に入れる項目は、取引内容や国・地域によって異なります。
オーストラリア政府が公開する事業者向けの見積もり作成ガイドは、書面のquoteに、事業者・顧客情報、作業内容、費用の明細と合計、支払条件、開始・終了予定日、有効期限などを挙げています(参考元4)。
また、北アイルランドのAntrim and Newtownabbey Borough Councilが公開する見積書例には、見積番号、発行日、顧客情報、費用明細、小計、税、合計などが含まれます(参考元5)。
以下は、これらの公的情報をもとに、日本企業が海外の取引先へ提示する際に確認しておきたい項目を整理したものです。なお、これらはすべての取引に共通する法的な必須項目というわけではありません。
| 日本語 | 英語の項目名 | 記載内容 |
|---|---|---|
| 見積書番号 | Quotation Number / Quote Number | 書類を識別する番号 |
| 発行日 | Issue Date | 見積書を作成した日付 |
| 有効期限 | Valid Until / Expiration Date | 提示した条件が有効な期限 |
| 発行者 | From / Seller | 自社名、住所、連絡先 |
| 宛先 | Prepared for / Customer | 相手の会社名、住所、担当者 |
| 品目・作業内容 | Description | 商品、サービス、作業範囲 |
| 数量 | Quantity | 商品数や作業単位 |
| 単価 | Unit Price / Rate | 1単位あたりの金額 |
| 小計 | Subtotal | 税などを加える前の金額 |
| 税額 | Tax | 該当する場合の税額 |
| 合計 | Total | 支払見込みの合計額 |
| 条件 | Terms and Conditions | 納期、支払条件、除外事項、変更条件 |
商品、サービス、国・地域、取引先の購買手続きによって必要項目は変わるため、契約と提出ルールを確認してください。
そのまま使える英語見積書テンプレート
次のひな形は、一般的な項目を英語で配置するためのひとつの目安です。角括弧内を実際の取引内容に置き換え、不要な項目は削除します。
QUOTATION
Quotation Number: [Q-001]
Issue Date: [Month Day, Year]
Valid Until: [Month Day, Year]
From:
[Company Name]
[Address]
[Email / Phone]
Prepared for:
[Customer Name]
[Company Name]
[Address]
Description: [Product or service]
Quantity: [10]
Unit Price: [USD 100]
Subtotal: [USD 1,000]
Tax: [USD 0]
Total: [USD 1,000]
Terms and Conditions:
- Delivery: [Within 10 business days after order confirmation]
- Payment Terms: [Net 30]
- Exclusions: [Travel expenses are not included]
見積書のタイトル、番号、日付、宛先だけでなく、作業範囲と除外事項もそろえることがポイントです。
たとえば「ウェブサイト制作一式」だけでは範囲が曖昧なため、ページ数、修正回数、納品物をDescriptionまたはTerms and Conditionsに分けて書きます。
国や取引先によって、必要な項目や書類の扱いは異なります。契約や税務に関わる内容は英語表現だけで判断せず、相手方のルールや必要に応じた専門家への確認を行ってください。
また、メールの件名・本文・添付ファイルで異なる対象を指していないかも確認しましょう。
どの表現を使う場合でも、同じ案件・同じ条件を指していることが相手に伝わるよう、対象の名称をそろえることが重要です。
まとめ:見積書の英語表現を場面で選ぼう
- quotationは、取引先へ提示する比較的フォーマルな見積書に使えます。
- quoteは、見積金額や見積依頼を簡潔に表すややくだけた語です。
- estimateは、詳細が未確定の段階で概算を示すときに向いています。
見積書を英語で扱うときは、文書の目的と金額・条件の確定度を確認してから表現を選びましょう。
依頼・作成・送付の場面ごとに短い例文を使い分けると、メールでも伝わりやすくなります。
参考元














