ビジネスにおける英語ライティングの重要性! ライティングの基礎的なルールと伸ばすための勉強法を解説
会話ではジェスチャーでなんとなくやり過ごせるものの、文章ではなかなか上手くいかない、という経験はありませんか?
そんな状況を打開するためには、英語ライティングを学ぶことが不可欠です。
そこで今回は、知っているようで知らないライティング学習の基本のき、またライティングを学ぶことで得られるメリットについて、ご紹介したいと思います。
Contents
英語ライティングを学ぶメリット3選
まずは英語ライティングを学ぶとどんなメリットがあるのか?について、3つポイントに焦点を当てて解説していきます。
ビジネスシーンで活きる
海外からメールが来た時。日本語なら3分で返せるところを、英語ライティングが必要なメールには1時間もかかってしまった!という経験はないでしょうか。
あなたの大切な時間をメール1通書くためだけに費やしてはもったいないですよね。英語ライティングのスキルが向上すると、より効率的にビジネスを進めることができます。
語彙力や表現力が増える
文章を書くには、単語を文に構成する、ひとつひとつの単語を文法的に正しい形で並べるという作業が必要です。つまり英語ライティングには、語彙力だけでなく構文や文法の知識が欠かせないのです。
そもそも日本語と英語は違います。日本語をそのまま訳してしまうと、意味が通じなかったり、不自然な文章になってしまいます。なぜなら、英語には英語の表現方法があるからです。
英語ライティングを学べば、語彙や文法力が向上することに加えて、英語らしい表現力を高めることにも繋がるのです。
4技能それぞれが向上する
ライティングを学ぶとインプットの量が自動的に増えます。情報や知識がないことには、アウトプットは難しいからです。
インプット量が増えることにより、他の4技能のレベルもアップしていきます。
語彙力が上がれば、同時にリーディング力も高まりますし、文法の知識が増えれば、リスニングにも役に立ちます。また英語らしい表現を知ることで、スピーキング力も向上していきます。
初心者でも理解しておきたいライティングの基礎
英語学習全般に言えることですが、ライティングもこれといった特効薬が存在するわけではありません。
ここでは、初心者だからこそ知っておくべき、ライティングの基本についてお伝えします。
英語と日本語ライティングの違いを理解する
英語と日本語はそもそも全く違う言語系統であることを理解しなくてはいけません。その上で自分は何を学ぶべきか?を考えないと、学習を効率的に進めていくことは難しいです。
英語と日本語の文法について
英語を初めて学んだ時、あなたは英語の語順にに戸惑ったのではないでしょうか。
英語は主語の後ろにすぐ動詞がくる分構造をしています。一方、日本語は文の最後に動詞がきます。文中に主語が出てこない場合もありますよね。
また日本語は語順が変わったとしても意味を捉えることができますが、英語は単語の位置が変わると意味がとれなくなることもあります。それほどに違いが大きいのです。
英語圏の文化的背景について
日本では、周りとの協調性を重視したり、言いたい事をはっきりと言わない、曖昧さを残すことを大切にする文化的な背景があります。
一方、英語圏では個人主義的な考え方がベースになっていて、私は私、あなたはあなた、とはっきりと区別します。
このような背景の違いは、言葉そのものにも影響を及ぼしています。文化的背景が異なる言語であるという点を見過ごしていては、きちんと学ぶことはできません。
英語ライティングには正しい書き方がある
日本語をそのまま英語に置き換えて文章を作る、もしくは訳してしまうと意味が通じない文章になっってしまったり、読みづらい文章になることがよくあります。
英語は、役割の異なる「イントロダクション」「ボディ」「コンクルージョン」という3ステップで論理を展開していきます。
英語ライティングの質を上げるには、これらの文章構成について知っておくことが大切です。
ライティングの「イントロダクション」
イントロダクションは日本語で「導入」と訳されますが、英語のそれとは少し違いがあります。
英語の文章は結論を先に伝えることがスタンダードとされています。そのため「イントロダクション」では、文章全体で言いたいこと、伝えたいことを記載します。
つまり、はじめに結論を言ってしまう点が、日本語の「導入」とは異なるのです。
ライティングの「ボディ」
「ボディ」とは、「イントロダクション」で書いた内容に肉付けをする文章です。
根拠を示したり、詳細を順序だてて説明するなど、「イントロダクション」で主張した内容を補強し、展開する役割を担っています。
ライティングの「コンクルージョン」
「コンクルージョン」とは、「結論」です。文章全体で伝えたいこと、言いたいことをまとめる文章です。
時には、「イントロダクション」で述べた内容を再び記載することによって、内容を強調するという役割を担うこともあります。
これら3つの文章により、「何を伝えたいか?」がはっきり分かるように構成されていくのです。
中級者なら理解しておきたいライティングのルール
文章校正の基本は理解している方でも、見落としがちなポイントがあります。スピーキングでは問題なくても、ライティングではNGのルールについていくつかご説明します。
省略形は使用してはいけない
英語ライティングでは、省略形での記載はNGです。口語で使われる「I don’t」も、ライティングでは「I do not」と記載します。
このルールを知らないと、試験などでは減点対象となってしまいますので注意が必要です。
スラングや口語表現は使用しない
英語ライティングでは、丁寧な表現が基本です。そのため、スピーキングでよく使われるカジュアルな口語表現やスラングは使用しません。
スペースや改行のルールについて
英語の文章の書き出しは、日本語のように文頭に1文字分のスペースを入れる必要はありません。
ただし、文末のピリオドやクエスチョンマーク、またコンマ、コロンやセミコロンの後には、1文字分のスペースを挿入します。
1文ごとの改行は不要ですが、段落(パラグラフ)を変える時には1行分の空きを作るなどのルールもあります。
上級者でもあまり理解していないライティングのルール
日本語と英語の文章構造の違いを理解していても、ついやりがちな失敗があります。
繰り返し学ぶことで改善されていきますので、是非、意識して取り組むようにしましょう。
名詞ではなく動詞をできるだけ使う
日本語では名詞を使用することで、文章をまとめて簡単にすることができます。たとえば、「文章をまとめて簡単にする」→「文章の簡略化」といった感じです。
ただ、その法則をそのまま英語に当てはめてしまうと、英語の場合は修飾語句が増えて読みづらい文章になってしまいます。
逆に、英語は名詞を動詞に変えてしまった方が自然な文章に見えます。
名詞を使う表現が日本語的で、動詞に意味を持たせる表現は英語的といえるでしょう。
受動態を使いすぎないように気を付ける
英語ライティングでは、「誰がどうした」という情報がストレートに伝わる能動態の文が好まれます。逆に、受動態の文は主語もはっきりしないため、読み手が理解しづらくなります。
また英語には無生物が主語になって文章を展開する方法もあるので、受動態の文章はそれほど使われません。
主語を省略する日本語の文章に慣れている私たちにとっては、受動態の文章の方が書きやすいのかもしれませんが、多用しないように気をつけましょう。
1つのセンテンスは2行までに収める
誰にでもわかりやすく、簡潔に書くことは英語ライティングの基本です。余計な修飾語句を排除し、1つのセンテンスは2行以内におさめましょう。
もし長くなってしまうようなら、2つのセンテンスに分けた方が親切です。
SDS法やPREP法を導入するとわかりやすい?
SDS法やPREP法というのは、文章の構成方法です。ビジネスシーン、プレゼンの文章構成でもよく使われています。
英語ライティングのSDS法とは
SDS法は、以下の3つの頭文字をとって名づけられました。
- Summary(要約)
- Details(詳細)
- Summary(要約)
文字通り、最初に全体の概要を伝え、その後に詳細を説明し、最後に内容をまとめるという文章構成で展開する方法です。
内容を3部構成にして、繰り返し伝えていく手法です。
英語ライティングのPREP法とは
一方、PREP法は、以下の4つの頭文字をとって名づけられました。
- Point(ポイント)
- Reason(理由)
- Example(例)
- Point(ポイント)
まずは結論を主張して、その後理由付けを行い、具体的な事例を挙げて、最後に結論を繰り返し主張する方法です。
つまり「結論」重視の構成で、ひとつのことを掘り下げてあらゆる角度で説明する手法です。
英語ライティングの能力を向上させるには?
英語ライティングは総合的な力が必要です。詳しくはこちらでご説明していきます。
ライティング能力向上①/多読
前述の通り、インプットの量が多くないと、アウトプットに繋がりません。まずは、英文を書くためのストックを増やす事が必要です。
たくさん読むことで、文法力や文脈にあった語彙の使い方などの情報をインプットできます。
ライティング能力向上②/書写し & 丸暗記
書くための知識を増やすためには、「正しい」文章を書いたり、記憶することも効果的です。
英語ライティングでよく使われる表現というものがありますから、そこから攻めていくと、効率的に学ぶことが出来ます。
ライティング能力向上③/瞬間英作文
瞬間英作文は、英語特有の表現方法を身につけられるのと同時に、初級から中級レベルの基本の英文法を理解することができます。
英語ライティングでは、文法知識は必須ですから、瞬間英作文によって効果的にレベルアップを図れます。
ライティング能力向上④/英語日記(SNS)
一朝一夕で身につかないのがライティング力です。どれだけコツコツと取り組めるか?がカギとなります。
英語日記は、毎日に気楽に英語ライティングと向き合うことができるので、習慣化にピッタリです。
英語ライティングをサポートしてくれるアプリやサイト
今では本だけでなく様々なツールで英語を学ぶことができます。無料で使えるものもありますから、是非、試してみてください。
シソーラス辞典(類語辞典)
知っている単語がどんなふうに言い換えられるのか?それを調べられるのが、シソーラス辞典です。語彙力の向上には欠かせないツールですので、使いこなせるようになっておきましょう。
Grammarly Keyboard(文法チェック)
英文の文法的な間違いを自動的に機械(AI)がチェックしてくれるツールです。無料版があります。
単語のスペルミスなども指摘してくれますので、自分の書いた英文をサクッと確認したい時にはとても便利です。
Lnag-8(ネイティヴによるチェック)
機械(AI)ではなく、実際に人(ネイティヴ講師)が英文を添削してくれるサービスです。
アプリ上で課題を提出すると個別にフィードバックが受けられます。
個別に指導が受けられるのは魅力的ですね。
英語ライティングで気を付けるべきこと
英語ライティングでの注意事項をまとめてみました。このポイントを押さえると、これまでよりも英語ライティングにスムーズに取り掛かれるようになるでしょう。
書き出す前に伝えたいポイントをまとめる
いきなり文章を書くのではなく、まずは、「何を伝えたいか」「どのような構成にするか」など整理整頓しましょう。
日本語で書いたものを英語に訳さない
これまでお伝えした通り、日本語と英語は文章の構造は全く異なります。日本語をそのまま訳しても意味をなさない、分かりづらい文書になるだけです。
「使える!」と思った表現は書き留めておく
英語ライティングにはインプットが何よりも大切です。文章を書いていくうちに「これ良いな」と思った表現は、その場限りにはせず、必ずストックとして残すようにしましょう。
ビジネスでは必要に応じてネイティブを頼る
完璧なライティングはなかなか難しいものです。取引先とのやり取りのメールや契約が絡む文書などは、社内文書と違って間違いは許されません。
ツールでのチェックだけではなく、時には、ネイティヴに依頼して確認してもらうことも必要です。
まとめ:英語ライティングを今すぐ鍛えよう!
英語を学んでいる目的は様々ですが、自分の意見や思いをきちんと相手に伝える、それができるようになることは誰にとっても嬉しいものです。
ライティング力を磨くことは、あなたの考えを正確に、的確に伝えることが出来るようになるばかりか、他の技能のレベルアップにもつながります。
ライティング力の向上のために、今すぐ、動き出しましょう。
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