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英語の発音を矯正したい人必見! 英語初心者でも褒められる英語の発音のための発音知識とおすすめ勉強法


英語の発音に自信がありますか? 「自信があります!」と胸を張って言える人は、多くはないのではないでしょうか。

英語初心者はもちろんのこと、TOEICや英検で高得点や高い級を取っている英語上級者でも、正しい発音を身に付けられている人は少ないもの。

逆に言えば、英語中上級者であるほどに、実際に英語ネイティブや海外の人と英語で話す機会が多くある人も多く、スムーズに伝わらないなど発音の悩みを抱えているのが多いのが英語の発音かもしれません。

英語は、日本語とは発声、抑揚、リズムなど多くの面で異なるため、英語の発音は、大多数の英語学習者にとって、大きく厚い障壁のように感じられます。

しかし、英語ネイティブや帰国子女など幼い頃から英語環境にいた人ではなく、第二外国語として日本国内で英語を学習してきたにも関わらず、発音が上手な人、的確に正しく伝わる英語を駆使している人が多くいるのもまた事実です。

その人たちはどのように英語の発音矯正をしてきたのでしょうか。

ここでは、英語の発音の基礎知識から発音の練習法を紹介しながら、英語の発音を矯正し、初心者でも、相手に伝わる正しい英語の発音を身に着けるために必要な知識と勉強法について解説します!

英語は伝われば発音は気にしなくても良い?

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「英語はツール、伝えたいことが伝われば良い」とは、よく聞く言葉です。

英語学習者には耳触りのよい言葉で、これは半分は真実ですが、半分は非ネイティブの話者の都合に合わせた言葉とも言えます。

では、実際に英語は「伝わればよい」のでしょうか?

結論的としては、発音は大変重要であり、正しい知識と練習を通してクリアな発音を身に付けるべきです。

以下に英語の発音矯正をするべき理由を解説します。

英語の発音矯正をするべき3つの理由

英語のクリアな発音を身に付けることは、英語でのコミュニケーションをする時にとても重要だという点で異論のある人はいないでしょう。

英語の発音矯正をするべき主な理由は以下のような点になります。

①コミュニケーションの質が格段に上がる

まず、伝われば発音は後回しで良いという考えは、自己中心的な考えです。

英語は自身の考えや意思を伝えるツールであるということは、英語で伝える「相手」がいます。

会話の相手の英語の発音が聞き取りにくいものである場合、聞いている側は、聞こえてくる音と状況で相手の意図を推し量りながら理解していかなければならず、会話することに大変大きな負荷がかかります。

つまり発音が悪い人との会話はストレスが大きいため、よほど関心のある内容でない限り、多くの人は真剣に耳を傾けてくれず、有意義な会話の時間を持つことは難しいのです。

そのため、発音が悪い人は、英語力がどれだけ高くても、相手とのコミュニケーションの質が大きく下がると言わざるを得ません。

英語の発音を矯正し、正しい発音ができるようになることで、相手はスムーズに自身の話している内容を理解でき、スムーズな会話のキャッチボールによりコミュニケーションの質が格段に上がります。

相手にストレスを与えず、スムーズなコミュニケーションのためにも英語の発音矯正は必要不可欠なのです。

②伝えたいことを的確に伝えられる

英語は子音や母音の音がひとつ違うだけて大きく意味が変わる単語が多くあります。

Rice(米)とLice(シラミ)などは有名なものです。

日本人にとっては区別が難しいこのLとRの発音ですが、この発音を一つ間違えるだけで意味が大きく変わってきてしまうのです。

意味さえ伝われば良い、という意識で話していると、自分は米(Rice)のつもりで話していたのに相手はシラミ(Lice)だと思って話を聞いていた、などというコントのような、自分の意図とは全く違う方向に捉えられていたということにもなりかねません。

特にビジネスなど、内容に齟齬があってはならない場面では、双方の認識違いが起こることは避けなければなりません。

英語の発音矯正をして、相手に的確に間違いなく伝わる英語の発音を身に付けることは大変重要なのです。

③リスニング力の向上にも効果がある

英語の発音矯正は、リスニング力の向上にも効果があります。

後述しますが、特に話す時の英語は、文字のまま発話されるのではない英語独特の発音があります。

音が消えたり変形したりするこの英語の音声変化は、英語非ネイティブがリスニングで聞き取りができない原因のひとつでもあります。

英語の発音矯正をする中で、英語の発音の構造や仕組みを知り、自身でも実践することで、それぞれの音を脳内で処理ができるようになるため、英語のリスニング力が向上するのです。

発音矯正する時にはアメリカ英語?イギリス英語?

英語ネイティブの国と言えば、イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダなどの国がありますが、それぞれの国に特有の発音があり、どの国の発音を基準にすれば良いのか悩むかもしれません。

もし特段に理由があるわけではないのであれば、基本はアメリカ英語を基準に発音矯正をするのが良いでしょう。

なぜならば、今世界的に広く使われているのはアメリカ英語で、他国の人に理解してもらいやすいのもアメリカ英語だからです。

また日本の教育も基本的にはアメリカ英語が基準になっているため、アメリカ英語を基準にした方が馴染みやすいとも言えます。

もしイギリス英語やオーストラリア英語がどうしても喋りたい!ということでなければ、アメリカ英語で発音矯正するのが良いでしょう。

英語の発音矯正に英語力の高低は関係ない

英語学習を始めたばかりの英語学習者の中には、英語の発音の矯正は、英語が喋れるようになってから、と考えている人もいるのではないでしょうか。

英語の発音は難しそうだし、たくさんの語彙力や高い文法力を身に付けてから取りかからないといけないのでは、と思っている人もいることでしょう。

しかし、英語の発音矯正には、英語力の高い低いは関係ありません。

英語学習年数、語彙力、文法力のあるなしに関わらず、英語の発音矯正は誰でも取り組むことができ、練習を通して矯正ができます。

ネイティブみたいに喋れないといけない?

英語の発音矯正をする際に、英語ネイティブのように発音ができるようになったら、大変カッコいいですよね。

しかし英語を母語としない英語非ネイティブが英語ネイティブと同じ発音を身に付けるのは大変困難です。

ケース・ウェスタン・リザーブ大学教授で言語学者の白井泰弘教授は、著書の中で、以下のように指摘しています。

“SLAの観点からは、ネイティブのような発音になることは非常に難しい。これをまず理解しておいてください。ごく一部のモチベーションも適性も非常に高い人がネイティブのような発音を身につけられるだけです。”

出典:白井泰弘(2013)『英語はもっと科学的に学習しよう』

それでは、第二外国語として英語を学ぶ私たちが目指すべき英語の発音はどんな発音なのでしょうか。

前出の白井泰弘教授は、以下のように提案しています。

“ネイティブの発音をターゲットにしておいて、それに近い音を目指す。ただ、ネイティブと同じになれるということはほぼ無理ということは理解しておく、というのが現実的には一番いいでしょう。”

出典:白井泰弘(2013)『英語はもっと科学的に学習しよう』

英語は今やイギリスやアメリカ、オーストラリアなど、いわゆる英語ネイティブの国出身者だけの言語ではなく、世界中で使われる世界の共通語になりつつあります。

また世界には英語を公用語としている国が60弱もあり、それぞれが違う独特のアクセント、発音で英語を話しています。

そのような意味でも、英語学習者は、英語ネイティブのように話せないことに挫けるのではなく、ネイティブの発音にできるだけ近づけるように練習しながらも、的確に伝わる英語の発音を身に付けることを目指して、英語の発音矯正に臨むことが重要なのです。

英語の発音矯正をする時に重要な事前知識

発音矯正 知識

英語の発音矯正には、闇雲に音を真似て練習をするのではなく、英語の「音」について知ってから練習に入ることで、より効率的かつ効果的に発音の矯正に取り組むことができます。

英語の音の数

日本語は基本的に母音のみ、もしくは子音+母音の組み合わせで発声します。

日本語の母音は、「あ」「い」「う」「え」「お」の5つで、子音は約20個あります。この5つの母音と、約20個の子音と組み合わせが日本語の発音になり、音の数は100前後と言われています。

一方英語は、母音だけで20個、それをさらに細かく分けると母音は26個前後あり、加えて子音は24個あると言われています。

特に母音の数は日本語よりも多様であり、子音もLとRや、Th, F, Vなど、日本語にはなかったり、区別しない発音が多くあります。

例えば、日本人にとって「ア」はどれも一つの「ア」ですが、英語では、日本人が「ア」と認識する音が単語によって「ʌ」「ӕ」「ɑ」「ə」と違う音で区別されているのです。

音の数は600前後あると言われており、日本語と比べて、英語は多様な音を持つ言語なのです。

英語の発音記号

英語は、アルファベットで表記されますが、アルファベット表記そのままに発音されるわけではなく、単語単語によって発音が異なるのが、英語の学習においては厄介な点だとも言えます。

これら多くの単語を正しく発音できるように使われるのが発音記号です。

日本では「Jones式発音記号」と「IPA( International Phonetic Alphabet/国際音声記号)」の二つが用いられますが、前者のJones式は日本国内で使われているもので、後者のIPAの方が国際的には主要なものになります。

発音記号を覚えるか否か、面倒だと思う人もいるかもしれませんが、覚えておいて絶対に損はありません。

英語は全ての単語が綴り通りに発音されるわけではありません。

単語によってはスペルでは存在する音が、実際には発音されない、なんていう単語もあります。

例えば、island [ˈaɪ.lənd]、tomb [tuːm]、knife [naɪf]、psychology [saɪˈkɑː.lə.dʒi]など、スペル通りには発音されない単語が数多くあります。

このように単語によって発音の仕方が全く違うので、初見では正しい読み方が分からない単語が多くあります。そのような時に発音記号を見て発音の仕方がわかるようになるのは重要なことです。

発音記号は、多くの記号が、アルファベットと同じ形か似た形なので覚えるのは難しくないので、気負わずリラックスして見てみて下さい。

母音および子音の発音記号と単語例は以下のようになります。

母音の発音記号

母音 単語例 母音 単語例
/iː/ eat[íːt]・need[niːd/] /eɪ/ able[ˈeɪ.bəl]・eight[eɪt]
/ɪ/ it[ít]・pit[pit] /aɪ/ cry[kraɪ]・kite[kaɪt]
/e/ get[get]・when[(h)wen] /ɔɪ/ oil[ɔɪl̩]・choice [ʧɔɪs]
/æ/ cat[kæt]・bad[bæd]・math[mæθ] /oʊ, əʊ/ those[ðoʊz]・most[moʊst]
/ʌ/ bus[bʌs]・country[ˈkʌn.tri]・butter[ˈbʌt̬.ɚ] /aʊ, ɑʊ/ mouse[maʊs]・town[taʊn]
/ɑː/ hard[hɑːrd]・box[bɑːks]・father[fɑː.ðɚ] /ɪə/ (主にイギリス英語)
near[nɪər]・appear[əˈpɪər]
※アメリカ英語では/Ir/で表記される。
/ɒ/ (主にイギリス英語)
honest[ˈɒn.ɪst]・dog[dɒɡ]
/eə/ (主にイギリス英語)air[eər]・affair[əˈfeər]・square[skweər]
※アメリカ英語では/er/で表記される。
/ɔː/ more[mɔːr]・morning[mɔːr.nɪŋ] /ʊə/ (主にイギリス英語)
cure[kjʊər]・during[ˈdʒʊə.rɪŋ]
※アメリカ英語では/ʊr/で表記される。
/ʊ/ put [pʊt]・good [ɡʊd] /uː/ new[nuː]・who[huː]
/ɜː/ work[wɝːk]・her[hɝː]・learn[lɝːn] /ə/ the[ðə]・about[əˈbaʊt]

子音の発音記号

子音 単語例 子音 単語例
/p/ puppy[ˈpʌp.i] /r/ read[riːd]
/b/ birthday[ˈbɝːθ.deɪ] /s/ seat[siːt]
/t/ ten[ten] /w/ world[wɝːld]
/d/ dark[dɑːrk] /j/ few[fjuː]
/k/ lucky[ˈlʌk.i] /z/ zoo[zuː]
/g/ goal[ɡoʊl] /ʃ/ cash[kæʃ]
/f/ food[fuːd] /ʒ/ usual[ˈjuː.ʒu.əl]
/v/ give[ɡɪv] /ð/ those[ðoʊz]
/h/ high[haɪ] /ŋ/ king[kɪŋ]
/l/ leave[liːv] /θ/ thank[θæŋk]
/m/ milk[mɪlk] /ʧ/ chair[tʃer]
/n/ knock[nɑːk] /ʤ/ jnmbo[ˈdʒʌm.boʊ]

ちなみに上記24個の子音は、発音によって破裂音と、摩擦音、その他で分れらます。

破裂音は/p/、/b/、/t/、/d/、/k/、/g/の6種類、摩擦音は/s/, /z/, /ʃ/, /ʒ/, /f/, /v/, /ð/, /θ/の8種類です。

日本人が苦手な英語の発音

数ある英語の発音の中で、日本人が苦手な英語の発音と、その記号はどんなものがあるのでしょうか。

またそれらの発音の仕方やコツについて解説します。

母音/æ/、/ʌ/、/ɑ/

日本語では全て「ア」となる発音ですが、英語ではそれぞれの音を区別します。

  1. /æ/:apple[ˈæp.əl]
    音:「ア」と「エ」を同時に発音するような音です。
    舌の位置:舌の先が下の歯の付け根に触った状態
    口の開き方:左右に開きながら「エ」の口で「ア」と発声
  2. /ʌ/:bus[bʌs]
    音:日本語の「ア」に近いが、日本語よりも口の奥の方で発声
    舌の位置:気持ち喉の奥の方に引っ張る
    口の開き方:あまり開けずに、口の奥の方で発声
  3. /ɑ/:box [bɑːks]
    音:「オ」に近い「ア」の音
    舌の位置:気持ち喉の奥の方に引っ張る
    口の開き方:縦に指2本分ほど開けた状態で「オ」と発声

子音/b/と/v/

日本語だと「バ」行の音で表される二つの子音ですが、それぞれ発音が異なります。

  1. /b/: bus [bʌs]
    日本語の「バ」行の発音と同じ
  2. /v/: very [ˈver.i]
    摩擦音
    上の前歯で下唇を軽く噛んで発声します。
    発声する時に、声帯と唇を震えさせて発声します。

子音/r/と/l/

日本語だと「ラ」行の音に似ていますが、日本語では区別しない音をどちらも持っていて、多くの日本人が苦手とする音の代表です。

  1. /r/: road [roʊd]
    唇を少しすぼめた状態で少し突き出し、舌は上顎につけない状態で丸めたままで発声します。
  2. /l/: load [loʊd]
    舌先を上の前歯の裏につけて、下に弾くようにしながら発声します。

子音/h/と/f/

日本語だと「ハ」行になりますが、カタカナで書いた時には同じ音のように見えても、hかfかで単語が変わります。

  1. /h/: hood [hʊd]
    日本語の「ハ」行の音とほぼ同じです。
    発声する時に前歯が下唇に触れてしまうと、/f/の音になりやすいので要注意です。
  2. /f/: food [fuːd]
    摩擦音
    上の前歯で下唇を軽く噛んで発声します。
    軽く噛んだ上の前歯と下唇の隙間から出る擦れるような音を出します。

子音/s/と/θ/、/ʃ/

日本語だと「サ」行で表されるのですが、それぞれ音が区別されます。特に/θ/は日本語にはない発音で発音ミスが起きやすい発音です。

  1. /s/: sink [sɪŋk]
    摩擦音
    日本語で表すと「サ、スィ、ス、スェ、ソ」となります。特に/s/のあとに/i/、/iː/がくる場合「シ」ではなく、「スィ」に近い音になります。
  2. /θ/: think [θɪŋk]
    摩擦音
    上の歯と舌の間の空気を振動させて、擦れるような音を出して発声します。
  3. /ʃ/: shrink [ʃrɪŋk]
    摩擦音
    唇を少し前に突き出して、空気を摩擦させて発声します。/ʃ/自体は、日本語の「シュ」と同じ音です。

子音/z/と/ð/

カタカナで表すとどちらも「ザ」行で表されますが、特に/ð/は日本語にはない発音です。

  1. /z/: close [kloʊz]
    摩擦音
    日本語の「ザ」行の音と同じような音ですが、music[ˈmjuː.zɪk]などの/z/は「ヂ」ではなく、「ズィ」の音に近くなります。
  2. /ð/: clothe[kloʊð]
    摩擦音
    舌の先を上の前歯の裏に触れさせ、歯と舌の間で空気を震わせて音を作ります。
    「舌を上下の歯で軽く噛む」と教わることも多いのですが、舌を噛んでしまうと空気を震えさせることができず、摩擦音を発生させられません。

英語の音声変化

「書いた文章では理解してもらえるのに、話すと何度も聞き返されてしまう」

「単語単語の発音はできるのに、文章で喋ると日本人英語になってしまう」

そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。

それは単語の発音のせいだけではなく、英単語を組み合わせて文章にする際に起こる音声変化が上手くできていない事で、相手にスムーズに伝わっていないことも原因のひとつかもしれません。

この音声変化は英語独特のもので、英語ネイティブや英語でのコミュニケーションに慣れている人たちはこの音声変化に慣れているため、音声変化のない文章はぶつ切りに聞こえ、スムーズに理解ができない原因にもなります。

この音声変化には、連結、脱落、同化、はじき音が代表的です。

この音声変化を駆使できるようになると、話す際の音のスムーズさが格段に上がり、おっ!と思わせる発音にぐっと近づきますので、音声変化の種類や仕組みを知って、練習に役立てましょう。

英語のリエゾンを理解すれば一気にリスニング力が向上? リエゾンの主なパターンと特徴、習得方法をプロが解説

 

英語の発音ルール①連結(リンキング)

2つ以上の単語の音が繋がることを連結(リンキング)と言い、一定のルールに合致した際に、単語と単語が連結して発音されることを指します。

パターンとしては、以下の2つが主なパターンとなります。

  1. 子音+母音
  2. 母音+母音
①子音+母音

英語は、単語の最後の音が子音で終わり、次に来る単語が母音で始まる場合、その単語の最後の子音と、次の単語の最初の母音が繋がって発音されます。

例を挙げればキリがないほど、この連結(リンキング)は会話や話し言葉で頻繁に起きています。

<例>
Jump in[dʒʌmp ɪn] → Jum-pin
An apple[ən ˈæp.əl] → A napple
Just a moment [dʒʌst ə ˈmoʊ.mənt] → jus-ta moment
Once upon a time [wʌns əˈpɑːn ə taɪm] → wan-su-pona time
The dog is a…[ðə dɑːɡ ɪz ə ] → The do-giza…
One month ago[wʌn mʌnθ əˈɡoʊ] → One mon-thago

連結(リンキング)は、単語の綴りで子音で終わるもの(jump, meet, holdなど)のみならず、綴りでは母音で終わっていても、実際の発音が子音で終わっているもの(freeze, live, causeなど)も同様に連結(リンキング)が起こります。

②母音+母音

母音と母音が繋がる時は、間にYかWの音が入ることが多くあります。

入る音がYになるのか、Wになるのかは、母音で終わる最初の単語によって変わります。

具体的には、その単語の最後の音を発した時の「口の形」で決まるのです。

Yになる場合

母音で終わる単語の最後の音がa, e, iで、 [eɪ / i: / aɪ]の発音で終わる場合、口は横に広がっています。その場合、次の単語を発声する時に、Yの音が入ってくるのです。

<例>
pay up[peɪ ʌp] ペイ・アップ → pay yup ペイヤップ
the end [ðiː end] ジ・エンド → the yend ジイェンド
tie up[taɪ ʌp] タイ・アップ →  tie yup タイヤップ

Wになる場合

母音で終わる単語の最後の音がo, uで、 [ əʊ/oʊ / u: ]の発音で終わる場合、口は丸くなっています。その場合、次の単語を発声する時に、Wの音が入ってきます。

<例>
do it [duː ɪt] ドゥ・イット → do wit ドゥウィ(w)ット
you are [juː ɑːr] ユーアー → you ware ユーワ(w)ー
go out [ɡoʊ aʊt] ゴウ・アウト→ go waut ゴーワ(w)ウト

英語の発音ルール②脱落(リダクション)

脱落(リダクション)とは、子音が重なる場合、一つの子音が省略されて発音されなくなったり、聞こえないくらいに弱く発音されることを言います。

例えばGood day(グッド デイ)は、発音される時にはグッデイ(dが脱落)があります。

脱落(リダクション)には以下の2つのパターンがあります。

  1. 「子音+子音で音が落ちる場合」
  2. 「文末の破裂音が落ちる場合」

ただし脱落(リダクション)は、絶対ルールではなく、その単語を強調したい時や、重要な意味を持たせている場合には、はっきりと発音されることもあり、話者の気持ちによって変化するものであることを念頭に置いておいてください。

①子音+子音で音が落ちる場合

前述したように、英語の子音は24種類ですが、その中でも破裂音と、摩擦音、その他で分かれています。

破裂音は/p/、/b/、/t/、/d/、/k/、/g/の6種類、摩擦音は/s/, /z/, /ʃ/, /ʒ/, /f/, /v/, /ð/, /θ/の8種類です。

これらの子音の組み合わせにより脱落(リダクション)が起こります。
頻繁に脱落(リダクション)が起こるのは以下のパターンです。

  1. 破裂音+破裂音
    just kidding [dʒʌst kɪdɪŋ] ジャスト・キディング → ジャスッキディング(justの[t]の音が脱落)
  2. 破裂音+摩擦音
    grand view[ɡrænd vjuː] グランド・ビュー → グランビュー(grandの[d]の音が脱落)
  3. 破裂音+その他
    good night[ɡʊd naɪt] グッド・ナイト → グッナイ(goodの[d]、nightの[t]の音が脱落)
  4. 子音+「h」で「h」が落ちる
    give him [ɡɪv hɪm] ギヴゥ・ヒム → ギヴィム(himの[h]の音が脱落
②文末の破裂音が落ちる

文の最後に/p/、/b/、/t/、/d/、/k/、/g/の破裂音がくる場合、その音が消えることが多くあります。

You did it. [juː dɪd ɪt] ユー ディドゥ イット→ ユーディディッ(itの[t]が脱落)

脱落(リダクション)は大変数が多いので、全てを網羅するのは困難ですが、脱落して発音されない、または聞こえないくらい微かな音だけで発音されるものがあるという意識を持っているだけでも、聞き取りや、自身で話す際にも役に立つでしょう。

英語の発音ルール③同化(アシミレーション)

同化(アシミレーション)とは、特に前後の子音の音がつながった時に、スペルとは異なる音に変化することを言います。

音が繋がる点では連結(リンキング)と似ているのですが、同化(アシミレーション)は異なる別の音に変化するのが特徴です。

これは特にd, t, sで終わる単語で、最後の音が /d/、/z/、/dz/、/t/、/s/、/ts/で終わる単語の次に、/y/で始まる単語が来る時に頻繁に起こります。

<例>
/d/+/y/=/dʒ/
Would you mind? ウッド・ユー・マインド? → ウッジュマインド?
/z/+/y/=/ʒ/
Does your son… ダズ・ユア・サン… → ダジュアサン
/dz/+/y/=/dʒ/
He reads your paper. ヒー・リーズ・ユア・ペーパー → ヒーリージュアペーパー
/t/+/y/=/tʃ/
Nice to meet you ナイス・トゥ・ミート・ユー → ナイストゥミーチュー
/s/+/y/= /ʃ/
I miss you アイ・ミス・ユー → アイミシュー
/ts/+/y/=/tʃ/
What’s your name? ワッツ・ユア・ネーム → ワッチュアネーム

英語の発音ルール④はじき音(フラッピング)

はじき音(フラッピング)とは、単語の途中や文章中で破裂音である/t/と/d/が、一定の条件に合致する時に、「D」と「R」の中間のような音(日本語でいうと「ラ」行の音)に変化するものです。

一定の条件とは以下のような条件です。

/t/と/d/が「母音と母音」または「Rと母音」に挟まれていて、かつ「/t/と/d/の前に単語のストレスがくる」場合

このフラッピングはまさに「ネイティブ(アメリカ人)っぽい」発音だとも言えます。

フラッピングを使いこなせるようになると、「英語ができる」感がより出てきます。

ただしこのはじき音(フラッピング )は、原則アメリカ英語でのみ起こり、イギリス英語では起こりません。

<例>
party パーティー → パーリー
turtle タートゥル → ターロゥー
water ウォーター → ウォラー
shut up シャット・アップ → シャラップ
ladder ラダー → ララー
wedding ウェディング → ウェリング

英語の発音と発話で重要なこと

単語の正しい発音と、リエゾンが使えるようになると、英語の発音はぐんと良くなります。

しかし実は英語はそれだけではなく、特に発話する際にはさらに重要な点があります。

それが単語のストレスの位置、リズム感、イントネーションです。

①単語のストレスの位置

単語のストレスの位置とは、単語で強く発音される場所のことです。

これは日本語にはあまり見られない英語の発音の特徴です。

日本語には見られないため、重要性を認識しにくいのですが、実はこの単語のストレスを間違えるだけで、全然通じない英語になってしまうこともあるくらい、英語の発音矯正では重要な点なのです。

例えば日本語でも使われるキャリアは、日本語では「キャ」の方により強めに発音されますが、英語では「career[kəˈrɪr](kərɪ́ər)」と、第二音節の「リ」の方にストレスがかかります。

これを知らずに、第一音節にストレスを置いて話すと、理解してもらえない可能性が大きいです。もしかしたらcareerよりも、carrier(ˈker.i.ɚ)と間違われるかもしれません。

(そもそもcareerは日本語では「キャリア」と発音されますが、本来の英語では「カリア」に近い音なので、キャリアと言っても通じない可能性はありますが)

英単語のストレスは、新しい単語が出てくるごとに覚えていくことが重要ではありますが、それでも一定の規則性もあるので、そのルールを覚えると、ある程度予測ができるようにもなります。

②リズム感

英語で話す際は、何よりもリズム感がとても重要です。

英語は、日本語に比べて、文章中の音の強弱がはっきりしている言語です。

どれだけ単語単語の発音が良くても、リズムのない平坦なトーンでの話は十分に伝わらないことも多くあります。

逆に、単語単語の発音には難があっても、リズム感の良い話はしっかり伝わるという例も多くあります。

具体的には、伝えたい内容が含まれる「内容語」(content words)は、ゆっくりと強く発音し、話を組み立てるのに文法的に必要な「機能語」(function words)は、速く弱く発音します。

通常「内容語」は、名詞、動詞、形容詞、副詞、疑問詞、数詞など、話の内容を伝えるのに重要な情報が含まれるものになります。

「機能語」は、冠詞、前置詞、接続詞、代名詞、関係詞、助動詞などの文を構成するのに必要な機能を持つ単語たちになるのが通常です。

Taro has lived in Tokyo for 20 years. という文では、Taro has lived in Tokyo for 20 years.(太字が内容語)

My father repaired the chair.という文では、My father repaired the chair. となります。

ただし、通常は機能語になる単語たちも、話者が強調したい場合には、ゆっくりと強く発音されることもあります。

このように、文章に強弱をつけてリズム感をつける事が英語の発話では重要なのです。

③イントネーション

英語は、同じ言葉でもイントネーション(抑揚)で伝わる内容が大きく変わることもあるほど、イントネーションが重要な役割を持っている言語です。

基本的に「平叙文」「命令文」「感嘆文」「疑問詞で始まる疑問文」は文末が下ります。

「通常の疑問文(Yes/Noを聞く疑問文など)」、「副詞節の後に主節が続く文」などは文末が上がります。

その他、感情や状況に合わせてこのイントネーションを変えることで、自身の伝えたいことが伝わります。

例えば、「Excuse me」というフレーズ。

「すみません」というフレーズとして、誰もが知っているフレーズですが、このフレーズもイントネーションが変わると、意味合いが大きく変わるフレーズなのです。

  1. Excuse me ↓ (語尾を下げる)
    すみません、失礼します
  2. Excuse me ↑ (語尾を上げる)
    (聞こえなかった、理解できなかったため)すみませんもう一回言ってもらえますか?
  3. Excuse me↑(強い調子で発話しながら語尾を上げる)
    (言われたことに納得できない、怒っている)ちょっと何言ってるんですか!

このように、英語はイントネーションが違うだけでも意味合いが全く変わってきます。

その他、平叙文でも語尾を上げると疑問文になったりと、イントネーションを変化させることで会話を成立させている場合も多くあります。

このように、外国人と英語で話す際には、イントネーションも大きな役割を果たすのです。

英語の発音矯正でおすすめの勉強法

発音矯正 勉強法

それでは実際に英語の発音を矯正するために、どのように勉強していったら良いでしょうか。

ここでは具体的に発音矯正に役立つ勉強法を紹介します。

英語の発音矯正を始める前に

英語の発音矯正に取り掛かる前に、効率的に確実に発音矯正をするために以下の点を押さえておきましょう。

事前知識

発音矯正の実践練習に入る前に、以下の点をおさらいしておくと、より効果的に発音矯正を行うことができます。

  1. 発音記号で表される音がどのように発音されるのかを理解しておきます。
  2. 発音記号を用いて、それぞれの単語がどのように発音されるのかを理解します。
  3. 単語単語を組み合わせて文章になった時に、どのように発音されるのかを理解します。

それぞれの事項については前述していますので、前項の内容を再度確認してみてください。

準備物

発音矯正に入る前に、自身の声が録音できる物を用意しておきましょう。

自分で発していると思っている音と、実際に発している音とが違うことは多くあります。
録音した自身の声を聞くことで、自身が実際に出している音を認識して、改善に役立てることができます。

スマートフォンの録音機能が一番手軽に使えるものではないかと思いますが、録音機を別途購入してもよいでしょう。

心構え

何よりも恥ずかしさを取り除きましょう。

英語は日本語にはない音を出さないといけないので、口や舌を様々に変化させて多様な音を出します。

また文章の中の強弱によりリズム感があり、喋っているとなんだか大仰に感じることもあるかもしれません。

しかし的確な音で、リズム感のある発話こそが英語の音なのです。

恥ずかしがらずに発声し、発音の練習をしましょう。

①シャドーイング

シャドーイングとは、聞こえてくる英語の音声に対して、0.5秒ほど遅れながら追いかけて発声するトレーニング方法です。

教材は、書店などでも購入可能ですし、YouTubeにも多くのシャドーイング用の動画が上がっていますので、一つ選んで練習してみると良いでしょう。

教材を選ぶ際の注意点は、「自身が理解(聞き取り)可能な教材を選ぶ」ということです。

シャドーイングに効果があるのは知っているけれど、やり方がよく分からない、教材の選び方や効率的な方法はどんなものがあるのだろう、と疑問に思っている人もいるでしょう。

イングリードでは、英語学習初級者でも実践できるシャドーイングを提唱しています。

イングリードのシャドーイングは5つの小さなステップを踏むことで効果的なシャドーイングができるようになっているものです。

ステップ 目的
1 リスニング 音声内容の主旨を理解すること
2 英文チェック 英文の内容を完全に理解すること
3 音読 英語をスムーズに口から発声すること
4 シンクロ・リーディング 正しい英語の発声(発音・抑揚・アクセント・リズム)を練習すること
5 シャドーイング 英文を見ないで音声と同じようなスピード・発音で発声すること

この5ステップ・シャドーイングは発音の矯正に効果抜群なのはもちろんのこと、リスニング力、発話力の向上にも大きな効果が期待できます。

英語学習に本気で取り組むなら絶対に5ステップ・シャドーイングがおすすめ

②オンライン英会話

ひとりで黙々と発音矯正をするよりは、実際の会話を通して、発音矯正を行いたいという人には、オンライン英会話がオススメです。

実際に自身の英語が通じるのか、相手の反応をその場で確認ができるので、矯正が必要な単語、音、発音を実践を通して知ることができます。

発音のみならず、スピーキングの練習にもなりますし、講師とのインタラクティブな授業なので、飽きることなく、継続して取り組めるのもオンライン英会話のメリットと言えます。

オンライン英会話のレッスンを始める前に、担当講師に発音ミスを指摘してもらえるよう伝えておくと、講師も意識して指摘してくれるでしょう。

オンライン英会話で効果的に英語力を伸ばすには? インプット学習とアウトプット学習の両輪で走ろう!

③発音矯正アプリ

無料で利用できるスマートフォンのアプリが数多くあります。

無料で使えるものでおすすめは、ELSA Speakです。

AI(人工知能)が音声を聞いて、英語を評価してくれます。

ネイティブの音声(AIですが)が聞け、自身の音声の録音機能もあり、かつ発音された文字を細かくチェックしてくれます。

発音のレベルチェックテストでは、発音、イントネーション、流暢さでレベル判定してくれます。

さらには母音や子音それぞれの正確さも測ってくれます。

単語の発音チェックはもちろんのこと、リスニング問題、様々なシーンを想定した会話文(文章)もあり、総合的に英語の発音とリスニングの練習ができます。

無料プランだけでこれだけの機能がついているので、使わない手はありません。

まとめ:効果的なコミュニケーションに必要な正しい英語の発音は、正しい知識と練習で習得可能

英語ネイティブのような流暢な英語の発音は、英語学習者であれば誰しも憧れるものです。

ただ圧倒的に音の数が少ない日本語を母語とする私たちには、区別できない音も多く、大変ハードルの高いのが英語の発音でもあります。

しかし発音は、それぞれの音や単語の発声方法の正しい知識と、文章で話す際の発音のルールの理解、そしてそれらを実際に口に出して練習してみることで、確実に身についていくものです。

英語ネイティブに近い発音ができるように練習しながらも、目指すべきは「的確に伝わる」クリアな英語です。

必ずしも英語ネイティブと同じような発音ではなければならないというわけではなく、独自のアクセントが残っていたとしても、確実に伝わる発音を身に付けることが重要なのです。

発音の矯正には、発音の知識を理解した後に、シャドーイングやオンライン英会話、英語発音矯正アプリなどで実践練習をしながらクリアな発音を身に付けていきましょう。

どこから手をつけて良いのか分からない、より最短で効率的に発音矯正をしたいという人は、英語コーチングや発音矯正のスクールへの通学も考慮してみても良いでしょう。

英語の発音矯正を通して、よりスムーズで効果的な英語でのコミュニケーション力をつけ、世界を広げていきましょう。

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