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カランメソッドなら4倍のスピードで英語をマスターできる? カランメソッドに纏わる嘘と本当を解説


カランメソッドとは、4倍のスピードで英語をマスターできる、というキャッチフレーズで有名な英語トレーニングメソッドのひとつ。

開発者はイギリス出身のロビン・カラン(Robin Callan)氏。20代前半に英語教師としてイタリアで教えていたカラン氏が、既存の英語教授法の非効率さを感じ、言語習得のメカニズムを研究し考案、開発したのがこのカランメソッドです。

カランメソッドは、平易に言えば、講師が早口(通常の2倍)で繰り出す質問に、母語を介さず(頭の中で翻訳することなく)反射的に返答をするトレーニングを繰り返すことで、英語を英語で理解し、英語でそのまま返すいわゆる「英語脳」を短期間で効果的に作っていけるメソッドです。

授業中、講師の質問に対しての受講者からの返答は、必ずフルセンテンスで答えることが要求され、文法や発音のミスは徹底して直されるので、正しい発音、正確な英文法、英単語を効果的に習得できるのがこのカランメソッドです。

特に学校教育ではスピーキングの機会があまりなく、英語の必要性は分かっていても、英語でのスピーキングに苦手意識を持っている多くの日本人の受講者からも効果が高いとの評価を得ています。

世界中でその効果が認められており、現在世界中の英語学校で採用され、多くの英語学習者がこのカランメソッドで英語を学んでいます。

また昨今はオンラインでもカランメソッドを使っての授業が受けられるようになっています。

ここではカランメソッドの授業の流れ、カランメソッドで期待できる英語習得における効果、カランメソッドのデメリットなどについて見ていきます。

カランメソッドのクラスの流れ

4倍の速度で英語を習得できるとなれば、誰もがどのように授業が行われるのか気になるのではないでしょうか。

ここでは、カランメソッドクラスのルールと流れを具体的に解説します。

クラスのルール

カランメソッドは独特なメソッドであるため、授業を効果的に受け結果を出すために、通常の英語の授業とはスタイルが異なるいくつかのルールがあります。

スピーキング練習の時間は教科書を見ない

カランメソッドでは、耳から入る情報を処理して、言葉に出すという訓練を繰り返すトレーニングを通して英語脳を高速で効果的に作っていくというものになりますので、授業中に視覚から入ってくる文字情報は必要ありません。

受講生は講師が発する質問と、答えを誘導する単語を聴き、自ら発することが求められるので、原則教科書は見ないのがルールです。

ただし中間でリーディングの時間もあるため、このときには教科書を見る時間があります。

質問にはフルセンテンスで答える

カランメソッドの授業では、受講生が「単に通じる」という英語ではなく、文法的に正しく正統な英語を身に付けられるよう、質問にはフルセンテンスで答えることが求められます。

例えば「Is Tokyo a village?」という質問が出された場合、「No」だけや「No, it’s not.」という回答は受け付けられません。
「No, Tokyo isn’t a village; it’s a city」と、質問に対しその単語と文法全てを使って答えることが求められます。

講師もフルセンテンスで答えられるように誘導していきます。

この反復練習を通して、正しい文法を身に付け、使えるように訓練していきます。

また、このようにフルセンテンスで答えられるようにすることは、相手により洗練された印象を与えるので、フルセンテンスで答えられる習慣を付けることは特に成人の英語学習者で、プロフェッショナルな場で使う機会があるという人には大変効果的であると言えます。

短縮形(Contraction)を使う

より実践に近い形で発話ができるように、講師からの質問、受講生の回答は全て短縮形を使うことが求められます。

What is -> What’s
It is -> It’s
It is not -> It isn’t
I am -> I’m
You are -> you’re

という具合です。

これは英語ネイティブ話者が実際に話す際に短縮形を使うことが多いため、より実践に即した形に慣らすことで、実践で効果的に使えるものにするためです。

間違いは徹底的に訂正される

カランメソッドは、正しい英文法、英単語、発音を身に付ける事を重要視しています。

そのため、ただ単に通じるという英語ではなく、正しい構文、単語のチョイス、そして正しく発音をすることが求められます。

間違った文法や、単語、発音のミスは授業中に徹底的に訂正されます。

その際には、イミテーションによる訂正が行われます。

受講生が何かミスをした場合、講師は始めにその受講生のミスをそのまま繰り返し、次に正しい発音や用法を伝えます。

例えば「Did you go to your office yesterday?」との質問に対し「Yes, I go to my office yesterday.」と行った場合、講師は「Not go – went」とすぐさま訂正し、受講生は言い直しをします。

このイミテーションによる訂正により、受講者は自身のミスを再確認し、正しい言い方を確認できるという効果があります。

授業中講師への質問はしない

授業中は聞き取りと発話時間を最大限に確保するために、授業中に受講生から質問をする時間は原則ありません。

そもそもカランメソッドは体系的に、緻密にカリキュラムが組まれており、基本的に教材に沿って徹底して授業が進められるため、授業内容で質問が生じる事はあまりないとも言えます。

それほどしっかりと作り込まれたメソッドであると言えるでしょう。

質問への回答の「Yes」と「No」については講師が決めて、それに沿って答える

カランメソッドでは、回答の方向が受講者の本来の方向性と違うことは大きな意味を持ちません。
それよりも正しい構文で回答し、その文型を効果的に身に付ける効果により重きを置いているからです。

「Do you feel relaxed if you drink coffee?」という質問に対し、講師は「Yes, I feel….」または「No, I don’t feel…」と誘導します。

ここで受講者の実際の意見は関係ありません。

質問によっては、「Yes or no?」とYesかNoを受講者に決めさせて回答を求められることもある

通常は講師が回答の冒頭を誘導することで、YesかNoかが決まりますが、時に「Yes or No?」と聞かれることもあり、その際には自分自身でYesかNoを決めて、後につながる文章を続けます。

なので、講師の回答の誘導を漫然と待つだけではだめで、質問の中で何を求められているのかに全神経を集中させる必要があります。

フリートークや会話などの「おしゃべり」の時間はない

カランメソッドでは、自由に会話をする時間は原則設けられていません。

授業の最初と最後に簡単に挨拶くらいは行われることがありますが、原則、授業中は1分1秒でも無駄なくリスニングとスピーキングの時間に充てられます。

クラスの流れ

通常授業は、50分の授業の場合、35分のスピーキング、10分のリーディング、5分のディクテーションという構成で行われるのが通常です。

スピーキング

授業中一番多くの時間を費やすのがスピーキングです。スピーキングのレッスンの場合の特徴は以下のとおりです。

  1. 講師は通常よりも速いスピードで発話する。
  2. 講師は質問を2回繰り返す。
  3. 受講生は質問後、即座に返答を返す。
  4. 返答はフルセンテンスで答える事が求められる。
  5. 受講生が返答する時に、講師が返答を誘導する。
  6. ミスした箇所は徹底的に訂正される。

という点です。

スピーキングの授業のは以下のような順序で進んで行きます。

前回の復習

スピーキングの時間は前回の授業の復習から入ります。

カランメソッドでは、この復習に授業時間の実に70%を充てます。
授業時間の大半が前回の復習に充てられるのです。

前回の授業を復習し、反復してトレーニングをすることで、スキルをより確実に定着させ、新しいステップに効果的に進んでいくためです。

復習が終わったら、新しい箇所に入っていきます。

新出単語と文法の説明

講師が新しい単語、表現を読み上げます。
その際にイラストや、講師がジェスチャーを使用して、受講者がイメージ化しやすいようにします。
新出単語と文法を用いてのトレーニング

講師が通常よりも速いスピードで続けて2回質問を投げかけます。
そして、その直後に、返答の最初の数単語を発し、受講者に答えを促します。

講師:Is this a black pen? Is this a black pen? No, that’s a….”
受講者:No, that’’s a blue pen.

受講者が回答している時に、講師は受講者の回答を声に出しながら追いかけますので、返答に詰まった場合には、講師の回答を聴きながら、回答を完成させることができます。

リーディング

今まで行ってきた質問文や回答を読む練習を行います。この際にも発音のミスは徹底して直されます。

この過程を通して文字情報からも英語を理解できるように脳を効果的に刺激することが可能です。

ディクテーション

授業の最後にはディクテーションを行います。ディクテーションを通して、実際に音声を聞いて書き取り、実際のスクリプトを照らし合わせ、自身が聞き取れていない音を認識することが可能です。

オンライン英会話でのカランメソッドコースでは、ディクテーションは自習として充てられているケースも多くあります。

カランメソッド受講時に気を付ける点

上記で見てきてように、カランメソッドは細かなルールが決まっていて、それに沿って授業を進められます。

そのため、今までの英語学習の概念は一度全部捨てて臨む必要があります。

以下に注意する点を紹介します。

「使える表現」を学ぶ授業ではない

カランメソッドは、正しい文法と正しい英単語で発話し、英語の基礎を徹底して体に覚えさせるというメソッドのため、日常で使われる表現を場面別で学ぶというようなものではありません。

そのため、あまり汎用性のない例文が出てくることもあります。

あくまでも、正しい文法と用法、英語の反射神経を培って、「英語回路」を素早く効果的に構築できるのがカランメソッドだと理解いただいた上で受講してください。

ただし、いわゆる「使える表現」の習得は、正しい英語、文法、単語を理解した上で実践の場で使うことでより効果が発揮できるということを考えると、まずは英語の瞬発力を鍛えることは、英語習得において大変効果的であり、最重要課題の一つであるとも言えます。

講師とのフリートークはない

前述したとおり、カランメソッドでは、フリートークという時間はありません。授業の最初と最後には少しだけその時間も持てますが、授業時間の大半は、聞く、話すのトレーニングに充てられます。

そのため、カランメソッドの授業は海外の人とざっくばらんに色んな話がしたい、英語での話の組み立て方を学び、実践で使えるようにしたいという受講者には不向きです。

英語学習初心者には向かない

公式には初心者から上級者まで対応可能としていますが、実際には基礎文法と基礎単語をある程度ちゃんと理解している学習者以上の受講がおすすめです。

もちろん、授業は通常ステージ1から始まり、各基礎文法事項も取り扱いますので、初心者でも受講は可能ですが、ある程度の英語のリスニング力と理解力がなければ、効果を感じられるどころか授業時間は大変苦痛なものになります。

辛すぎるものは継続させるのが難しいもの。

英語学習は継続しなければ意味がありません。授業内容が理解できずに苦しい場合には、基礎英語力が不足している可能性があります。

もし基礎英語に不安のある人は、まずは基礎英語を自習するなりしてから受講した方が効果的です。

基礎英語で事前に理解しておきたいのはいわゆる中学英語です。

日本の書店には大人向けの中学英語の教材も多くありますので、カランメソッドの受講前、または並行して自習をされるとより効果的です。

カランメソッドの学習効果

4倍の速度で英語が効果的に習得できる、となれば俄然興味が湧いてくるこのカランメソッド。

公式ホームページによると、初中級者レベル学習者向けテストであるケンブリッジ英語検定プレリミナリー(PET)合格レベルに達するまでに、一般的な教授法では350時間必要とされているのに対し、カランメソッドでは80時間でそのレベルに到達できるとしています。

通常の学習法に比べ、1/4の時間で一定のレベルに到達できるというわけです。

では実際にどのような学習効果があるのかを見てみましょう。

カランメソッドの学習効果①/英語脳をつくる

カランメソッドでは、英語を英語のまま理解し、英語で返答ができるいわゆる「英語脳」を高速で効果的に作ることができると言われています。

それは、授業中に絶え間なく、そして早口で繰り出される質問に対し、瞬時に答えを返すというトレーニングを繰り返すことにより、母語を介さずに英語を理解し、英語が口から出てくるような効果が期待できるからです。

実際に授業中に講師からの質問に対し、母語に置き換えてから、返答を頭の中で整理した後い発話をするという余裕はありません。

即座に返答することを求められるからです。

頭で考えるよりも、体で覚える体育会系メソッドと言えるかもしれません。

しかし、幼少期〜中学・高校時代に体で覚えたことは一生忘れないものが多いのと同様、徹底的にトレーニングして身に付ける英語の瞬発神経、英語回路は一生ものと言っても良いものです。

カランメソッドではこの英語脳を通常よりも速いスピードで作る効果があると言われています。

しかし4倍の速度で、または1/4の時間で英語を習得できる、というのはあくまでも目安であり、速度や時間は英語学習者の個々人によるということは念頭においておいた方がよいでしょう。

カランメソッドの学習効果②/正確な表現を習得

カランメソッドでは、常にフルセンセンス=完全な文章で返答することが求められます。

Yes, No, 単語だけ、という回答は受け付けられません。必ず正しい文型で、正しい文法と単語を用いて回答をすることが求められるのがこのカランメソッドです。

間違った文法や発音は徹底的に訂正され、矯正されます。

この過程を通して、正しい英語表現を習得することができ、短期間で効果的に英語を習得できるのです。

カランメソッドの学習効果③/TOEICにも効果がある

カランメソッドは、英語脳を高速で作ることや発話力に効果があるという面が取り上げられがちですが、実はTOEICなどの試験対策にも効果があると言われています。

英語を英語で理解する「英語脳」に切り替えができるようになっていれば、リスニングパートとリーディングパートどちらにも効果があると言えます。

特にリスニングパートはその効果がご自身でも顕著に感じられるパートと言えます。

カランメソッドでの授業中は、講師が通常よりも速いスピードで質問をし、それに瞬時に回答をすることが求められます。

そのため、講師の言っている一字一句に全神経を集中させ、聞き取り、答えを返すという、集中した時間を過ごします。

この英語の聞き取りへの集中力とリスニング力を養うこと、そして英語脳を作ることで効率よく回答を導き出せることは、TOEICの点数を上げるのに大変効果的です。

またリーディングパートでは文章を読む際にも効率良く効果的に文章読解ができるようになります。

特にTOEICは時間をどれだけ有効に使えるかも高得点の鍵になりますので、効果的に文章読解ができる力は高得点を取るのに大きく寄与する力です。

ただし、TOEICには出題傾向、頻出単語や表現があり、カランメソッドだけではこれらを網羅することはできませんので、確実で効率的にTOEIC得点アップを狙うにはTOEIC用の勉強も並行して行うことが効果的です。

カランメソッドを受けるためには?

それでは、実際にカランメソッドで英語学習をするためにはどうしたらいいのでしょうか。
ここではカランメソッドで英語学習をする方法についてみてみましょう。

イギリス留学でカランメソッドを受講

もともとカランメソッドはイギリス発のメソッドであり、カラン機構直営の語学学校もイギリスはロンドンのオクスフォードストリートにあります。

せっかくならば本場でしっかりと正しく学びたいという方は、直営校でカランメソッドで英語学習はいかがでしょうか。

直営校のみならず、認定校もありますので、立地や費用などで比較検討してみても良いでしょう。

カランメソッドはイギリス発のメソッドであるため、教材で使われる英語は基本的にブリティッシュ英語です。
そのため他の国で学んだときに、現地で実践する際に違和感があるという場合もあります。

その点、ブリティッシュ英語で学び、そして現地でそのまま実践ができる環境にあるイギリスでの留学は利点が多いと言えます。

フィリピン留学でカランメソッドを受講

留学費用が安く、マンツーマン授業が豊富で人気の留学地フィリピンでもカランメソッドの授業を行っている学校があります。

フィリピン留学でカランメソッドができるメリットは、なんと言ってもマンツーマンでカランメソッドが受けられることです。

そして欧米に留学するよりも安い費用で留学ができ、1−2週間ほどしか休みが取れないという忙しいビジネスパーソンでも、気軽に渡航ができてみっちり英語学習に取り組めることが挙げられます。

オンライン英会話でカランメソッドを受講

留学の期間を取るのは困難な人たちには、オンラインでカランメソッドでの授業を提供しているオンライン英会話サービスもあります。

オンラインでのカランメソッド授業はマンツーマンが大多数なので、集中した時間を持つことができるでしょう。

日常のスキマ時間に受講できるのも大きな利点です。

カランメソッドの認定校と非認定校がある

カランメソッドには講師のトレーニングや学校の質を管理するカランメソッド機構(Callan Method Organisation)という機構があります。

機構の認定講師トレーナーから正式なトレーニングを受け、一定の基準を満たした学校のみがカラン認定校として受講生にカランメソッドで授業ができます。

カランメソッドは一見単純作業のようで誰にでもできるように見えがちですが、クラスの進め方や時間配分、訂正の仕方など、独自のメソッドが確立しているメソッドです。

正式なメソッドで効果的に授業を受けたいというのであれば、認定校であるか否かを事前に確認しておきましょう。

カランメソッドの効果的な予習・復習方法は?

英語学習において予習復習は必須、というのが定説ではないでしょうか。

予習を通して、単語や文法を事前に把握することで授業をより効率的かつ効果的に受講できます。

そして復習を通して、授業でインプットしたものを整理し定着を促すという過程は、一般的な英語学習では必ずした方が良いものとして推奨されています。

それではカランメソッドではどうでしょうか。

実はカランメソッドにおいては、予習、復習は必須ではありません。

特に予習は不要とされています。

なぜならば、カランメソッドは文字情報に頼ることなく、音声と、イラストやジェスチャーなどの視覚を通して得られる情報から英語を理解することを通して、英語脳を作っていくことを目標としているため、予習での事前インプットはしなくても良いのです。

復習に関しても次の授業で復習時間があるため、家での復習時間は持たなくても良いように設計されています。

ただ、実は復習に関しては、できる限りした方がよりスキルを定着させるのに役立つとも言われています。

復習に際しては、授業でやった箇所を音読したり、もし分からない単語が出ていたのであれば単語の意味を確認しておくのも良いでしょう。

また復習にはカラン機構が出しているアプリが役に立ちます。

教科書に載っている例文から、音声、ディクテーション、エクササイズが入っており、大変有用です。

授業で出た箇所を再生して、質問と回答をリピーティングしてみるのがおすすめです。
またディクテーションもあるので、これでリスニングとスペルなどのライティングスキルを磨くことも可能です。

ただし、アプリはカラン機構認定校の学生のみがアクセスできるので、この点は要注意です。

カランメソッド「効果がない」という人がいるが?

カランメソッドはその独特のメソッドから、賛否両論のあるメソッドであることは確かです。

具体的に「効果がない」とされる理由は何なのでしょうか。

英会話力やコミュニケーション力の向上には役に立たない

これはよく言われる点です。

カランメソッドは英語の文型、文法、単語を徹底した繰り返しと訂正によって体に染み込ませるメソッドです。

前述したように、受講生の意思や意見は重要ではなく、教材の例文に沿って、その通りに英語を発することが求められます。

そのため、英語らしい話の組み立て方が身につきづらいため、実生活で話す際にスムーズに会話をしたい、自分の意見を伝える練習がしたいという方には物足りなく、効果がないと感じられる原因になります。

例文がイギリス英語で、かつ古い表現が散見される。

英語はイギリスが元祖ですが、私たち日本人が学校で学ぶのはアメリカ英語がベースです。

またテレビやドラマ、映画などでも、イギリスやイギリス英語を採用している国のものより、どちらかというとハリウッド英語など、アメリカ英語を聞く機会の方が多いのではないでしょうか。

そのため、カランメソッドの教材に馴染みのない例文や単語のスペルが出てくることがあり、それに違和感を持つ人もいます。

またもともと1960年に作られたメソッドということもあり、戦争時代は・・・、などの時代にそぐわない表現や例文がたまに出てくることがあり、面食らうこともあります。

しかしカランメソッドはあくまでも、英語の正しい文型と文法、用法、発音を身に付けるためのメソッドだと思えば、例文がそのまま使えるか使えないかはあまり重要ではないとも言えます。

英語学習初心者でいきなり始めるのは無理がある

前項と重複する内容ですが、カランメソッドはある程度英語の基礎がある人が受講することをオススメします。

公式には初心者から上級者まで対応、となっていますが、この初心者は英語のスピーキング練習初心者と捉えた方がいいでしょう。

もちろんステージ1はThis is a pen.という初級レベルから始まりますが、それでもある程度リスニング力も必要なので、基本英文法や基本単語があやふやな人には大変辛い時間になるかと思います。

辛いと感じる授業は継続が難しいので、途中で挫折してしまうことも多く、それが効果がないという評価に繋がるケースも多くあるようです。

まとめ:カランメソッドは負荷が強く、学習効果は高い!

カランメソッドは、通常より速いスピードで2回繰り返される質問に、瞬時に答えを返す訓練を繰り返し行うことで、英語を英語で理解し、英語での返答が口をついて出てくるようにする、いわゆる「英語脳」を高速で効果的に作ることのできるメソッドです。

授業では常に講師の言う事に一字一句集中して聞き取らなければならず、それに対して即座に返答をする事が求められます。

発音や単語、変形のミスがあれば、即座に訂正されます。

授業はスピーキング、リーディング、ディクテーションというアクティビティが休みなく行われ、授業中音が止まる事がない大変アクティブな授業です。

授業時間中は常に音声に耳を澄ませ返答をする必要があるため、大変な集中力と英語の瞬発力が必要です。

授業中は、常に頭をフル回転させているため、脳に大変な負荷がかかります。
しかし、何かを学習する際には、ある程度の負荷をかけることで学習し、習得していくものです。

筋トレと似たようなもので、脳に負荷をかけギリギリに追い込んでいくことで、成長が促進され、効果が現れるものなのです。
カランメソッドはまさにそのギリギリの負荷をかけながら、英語脳を習得させていくメソッドです。

もしあなたが、今までもある程度英語を勉強してきたのだけれど、実際に話そうとすると、言葉に詰まってしまう、質問をされた時にどうしても頭で考えてから回答しがち、という点でつまずいているのであれば、カランメソッドでの英語脳を作るトレーニングは大変効果的でしょう。

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