英語パワポの作り方|構成・デザイン・使える英語フレーズまで完全ガイド | イングリード
法人のお客様はこちらchevron_right
 

英語パワポの作り方|構成・デザイン・使える英語フレーズまで完全ガイド


ビジネスや学会発表など、国際的な場で英語によるプレゼンテーションを行う機会があったり、そもそも英語を公用語と定めている企業に就職したりと、英語のパワーポイント作成スキルはビジネスパーソンとしてのスキルとして必要になることもあるでしょう。

しかし、日本語の資料をそのまま英訳しても、言語構造や文化的背景の違いにより、意図が正しく伝わらないことがあります。実際に、「どのような構成にすれば良いのか」「デザインのルールがわからない」「自然な英語フレーズをどう使えばいいのか」と悩む人は少なくありません。

この記事では、英語パワポの基本構成から効果的なデザインの原則、さらには実際に使える英語フレーズまでをわかりやすく紹介します。ポイントを押さえて準備を進めれば、英語プレゼンでも自信を持って参加者を引き込む資料を作成できるようになります。

Contents

英語パワポの基本構成とスライドの流れ

英語のパワポを作る際は、まずプレゼン全体の骨組みを明確にすることが重要です。基本的な構成は日本語プレゼンと共通していますが、英語ではよりシンプルで論理的な流れが求められます。無駄のない構成を意識することで、プレゼンの主旨がより分かりやすく伝わります。

一般的な英語プレゼンでは、次の5つのパートで構成するのが基本です。

  • タイトルスライド(Title Slide)印象を決める最初の一枚
  • 導入(Introduction)目的と概要を伝える
  • 本論(Body)論理的に展開するメインパート
  • 結論(Conclusion)メッセージを明確にまとめる
  • 質疑応答(Q&A)参加者との対話で信頼を高める

それぞれのパートには明確な役割があり、内容の整理や表現の仕方によって伝わり方が大きく変わります。次の章では、各パートの目的と作成時のポイントを、実際に使える英語フレーズとともに紹介します。

タイトルスライド(Title Slide):印象を決める最初の一枚

タイトルスライドは、プレゼンテーション全体の「顔」となる非常に重要なスライドです。参加者が最初に目にする部分であり、ここで関心を引きつけ、何についての発表なのかを明確に伝えることが求められます。

作成のポイントは、タイトルを簡潔で具体的にすることです。たとえば “A Study on Market Trends for 2025” のように、「何を」「いつの時点で」扱うのかがひと目でわかる表現が理想です。曖昧で長すぎるタイトルは避け、発表の核心を示すキーワードを盛り込みましょう。

また、発表者の氏名(Your Name)と所属(Your Affiliation)は必ず記載します。これにより、発表者の立場が明確になり、内容に対する信頼感を高められます。

日付(Date)や開催イベント名(Conference Name)を加えると、より丁寧な印象になります。

デザイン面では、全体のトーン&マナーと統一しながらも、特にシンプルで見やすい構成を意識しましょう。

フォントは可読性を重視し、余白を十分に取って整った印象を与えることが重要です。

導入(Introduction):目的と概要を伝える

導入(イントロダクション)は、聞き手の関心を引きつけ、プレゼン全体の目的と概要を伝える役割を担います。ここで聞く姿勢を整えられるかどうかが、本論の理解度を左右します。

まずは “Hook”(フック)と呼ばれるつかみの要素を入れ、なぜこのテーマが重要なのか、あるいは聞く人にどのようなメリットがあるのかを簡潔に示します。

印象的な統計データや共感を呼ぶ課題を提示することで、聞き手の興味を引くことができます。

次に、プレゼンの目的(Purpose/Objective)を明確に伝えます。たとえば “The purpose of this presentation is to…”(このプレゼンの目的は〜です)と述べると、聞き手は発表のゴールを理解しやすくなります。

最後に、発表全体の流れを示す「アジェンダ(Agenda)」または「概要(Overview)」を提示します。

「今日は3つのパートに分けてお話しします」と説明しておくことで、聞き手は全体像を把握し、安心して内容を追えるようになります。

本論(Body):論理的に展開するメインパート

本論(ボディ)は、プレゼンテーションの中心となる最も重要なパートです。導入で提示した目的をもとに、主張を展開し、それを裏づけるデータや事例を示していきます。根拠としては、客観的なデータ、具体的な事例、分析結果などを活用するのが一般的です。

重要なのは、情報を詰め込みすぎないことです。デザイン原則である1スライド=1メッセージを意識し、1枚につき1つの主張に絞ることで、聞き手が理解しやすくなります。

また、スライド間やトピック間のつながりを意識することも大切です。”Let’s move on to the next point.”(次のポイントに移りましょう)や “First, … Second, … Finally, …”(第一に、第二に、最後に)といった移行フレーズ(Signposting)を活用して、流れを自然につなげましょう。

グラフや図表を使用する場合は、ただ表示するだけでなく、“As you can see from this chart…”(このグラフからわかるように)などの表現を添えて、何を示しているのかを明確に説明します。視覚情報と説明が一致することで、聞き手の理解をさらに深めることができます

結論(Conclusion):メッセージを明確にまとめる

結論(コンクルージョン)は、プレゼンテーション全体の総仕上げにあたる重要なパートです。本論で展開した内容を整理し、聞き手に最も伝えたいキーメッセージを再度強調します。

参加者が会場を後にしても印象に残るような、記憶に残るまとめ方を意識しましょう。

はじめに、“In conclusion,”(結論として)や “To summarize,”(要約すると)といったフレーズを使い、これからまとめに入ることを明確に伝えます。

続いて、本論で取り上げた主要なポイントを簡潔に振り返ります。この際、単なる繰り返しではなく、導入で示した目的に対する答えや解決策として提示することが効果的です。

最後に、最も伝えたいキーメッセージ(Key Takeaway)を強調します。加えて、発表の内容を踏まえた「推奨事項(Recommendation)」や「次のステップ(Next Steps)」、「聞き手に求める行動(Call to Action)」を提示すると、プレゼンがより実践的で印象的なものになります。これにより、聞き手の行動や思考を促し、プレゼン全体の説得力を高めることができます。

質疑応答(Q&A):聞き手との対話で信頼を高める

質疑応答(Q&A)は、一方的な発表から一歩進み、聞き手と直接やり取りする時間です。質問を通して疑問や懸念を解消し、理解を深めることで、発表者への信頼をさらに強める貴重な機会となります。

多くの場合、プレゼンテーションの最後に “Q&A” や “Questions?” と記したスライドを用意します。このスライドを表示したまま質疑応答を行うことで、質問の時間であることを明確に伝えられます。

質疑応答の前には、まず “Thank you for listening.”(ご清聴ありがとうございました)と感謝を述べましょう。その後、”I’d be happy to answer any questions.”(ご質問にお答えします)や “Are there any questions?”(何か質問はありますか?)と声をかけ、聞き手からの質問を促します。

一方で、質疑応答中に「結論」や「貢献(Contributions)」のスライドを表示し続ける方法もあります。

これは、発表の最も重要なメッセージを最後まで視覚的に印象づけるための工夫です。どちらの方法を取るかは、発表の目的や会場の雰囲気に応じて判断すると良いでしょう。

見ただけで伝わる!英語パワポのデザイン6原則

パソコン 初心者マーク

プレゼンテーションの構成(流れ)が決まったら、次は「どう見せるか」というデザインのステップに進みます。

英語でのプレゼン、特に参加者が多国籍の場合は、言語以上に視覚的なわかりやすさが重要です。情報を詰め込みすぎたスライドは、かえって聞き手の集中力を奪ってしまう恐れがあります。

ここでは、文化や背景の違いに関わらず見ただけで伝わる英語パワポを作るために押さえておきたい6つの基本原則を紹介します。

  1. 1スライド=1メッセージ
  2. テキストは最小限に
  3. 配色はシンプルかつ意図的に
  4. 高品質なビジュアルを使う
  5. 余白を活かす
  6. 全体の一貫性を保つ

これらの原則を意識することで、スライドは格段に見やすくなり、プロフェッショナルな印象を与えられます。

1.1スライド=1メッセージ

英語パワポのデザインにおいて、最も重要な原則のひとつが1スライド=1メッセージです。人間が一度に処理できる情報量には限界があるため、複数のテーマを1枚に詰め込むと聞き手が混乱し、伝えたいことがぼやけてしまいます。

1枚のスライドでは伝える内容を1つに絞ることが基本です。そのメッセージをタイトルに明確に書くと、聞き手は見ただけで要点を把握できます。

たとえば「売上増加の要因分析」というテーマで、要因A・要因B・要因Cを1枚に詰め込むのではなく、それぞれを1枚ずつに分け、「要因Aは新製品の投入」「要因Bはマーケティング戦略」「要因Cは市場拡大」といった形で展開すると、理解度が格段に上がります。

情報を絞り込むことで、参加者の注意は自然と発表者に集中し、伝わりやすいプレゼンになります。

2.テキストは最小限に

英語のプレゼンでは、スライドに文章をびっしりと書き込むのは避けるべきです。参加者はスライドを読むために来ているのではなく、発表者の話を聞いて理解するために来ています。この点は、日本のスライド作成とは異なる点の1つかもしれません。

文字量が多すぎると、聞き手はスライドを読むことに意識を取られ、話を聞かなくなってしまいます。スライドの役割はあくまで発表を補助するビジュアルエイドであり、発表者自身の台本ではありません。

スライドに載せるのはキーワードや短いフレーズにとどめ、詳細な説明は口頭で行いましょう。文字を減らすことで視線が自然と発表者に向かい、アイコンタクトを保ちながらスムーズなコミュニケーションが可能になります。聞き手が一目で理解できる分量を意識することが大切です。

3.配色はシンプルかつ意図的に

色は、情報の整理や感情に影響を与える強力な要素です。しかし、多用すると視覚的なノイズが生まれ、スライドが雑然とした印象になります。

配色は基本的に3〜4色に絞り、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーを明確に設定しましょう。背景色と文字色のコントラストにも注意が必要です。たとえば、暗い背景に暗い文字、明るい背景に薄い文字は避け、視認性を最優先にします。

さらに、色は意味を持たせて使うと効果的です。ポジティブな要素は青、注意喚起は赤、安定や安心を示す要素は緑など、色に意図を持たせることで、聞き手は情報を直感的に理解しやすくなります。

4.高品質なビジュアルを使う

グラフや写真、アイコンなどのビジュアルは、言葉よりも速く、直感的に情報を伝える力を持っています。ただし、低解像度の画像やぼやけた素材を使うと、スライド全体の印象が損なわれてしまいます。

使用する画像や図は、高解像度でテーマと関連性のあるものを選びましょう。見た目の装飾ではなく、メッセージの理解を助ける目的で配置することが大切です。

グラフを使用する場合は、軸ラベルや単位を明記し、不要な装飾を避けてシンプルにまとめます。データそのものを際立たせることで、聞き手が本質をつかみやすくなります。

5.余白を活かす

余白は、何もない空間ではなく、情報を引き立てるためのデザイン要素です。スライドを埋め尽くそうとすると、視認性が低下し、伝わりにくくなります。

テキストや画像の間に適度な余白を設けることで、スライドに呼吸を与え、重要な要素へ自然に視線を導けます。行間やマージンを整えるだけで、全体の印象が格段に洗練されます。

余白を恐れずに活かすことが、見やすく美しいスライドづくりの第一歩です。

6.全体の一貫性を保つ

プレゼン全体のデザインに一貫性を持たせることは、聞き手を混乱させないうえで欠かせません。

スライドごとにフォントや配色、レイアウトが異なると、聞き手は内容よりも見た目の違いに気を取られてしまいます。使用するフォント、サイズ、色、ロゴの位置などをあらかじめルール化しておくと良いでしょう。

パワーポイントのスライドマスターやテーマ機能を使えば、全スライドに共通のデザインを適用できます。一貫性のあるスライドは聞き手に安心感を与え、発表全体をより完成度の高いものに見せてくれます。

英語パワポにテキストを入れるときの注意点

構成とデザインの原則を理解したら、次はスライドの中身となるテキストの書き方に注目しましょう。英語のパワポでは、日本語とは異なる独自のルールがあり、読みやすさや伝わりやすさを左右する重要な要素となります。これらを意識するだけで、スライドの完成度は格段に上がります。

ここでは、英語テキストをスライドに入れる際に特に注意すべき5つのポイントを解説します。

  • 読みやすい欧文フォントを選ぶ
  • 完全文ではなくキーワード中心にする
  • 受け身より能動態を使う
  • 大文字・小文字のルールを統一する
  • 箇条書きの文体と構造を揃える

読みやすい欧文フォントを選ぶ

フォント選びは、スライド全体の印象と読みやすさを大きく左右します。英語フォントには、文字の端に小さな飾りがあるセリフ体と、装飾がなくシンプルなサンセリフ体の2種類があります。

プレゼンでは、遠くからでも見やすいことが重要です。そのため、一般的にはサンセリフ体が推奨されます。代表的なフォントとして、Arial、Verdana、Calibri、Helvetica、Segoe UIなどがあり、多くのOSに標準搭載されています。どれもシンプルで視認性が高く、プロフェッショナルな印象を与えます。

一方で、Times New RomanやGeorgiaといったセリフ体は、印刷物では可読性が高いものの、スクリーン投影では線が細く読みにくくなることがあります。特に本文部分では使用を避け、タイトルや見出しで限定的に使う程度に留めるとよいでしょう。

完全文ではなくキーワード中心にする

スライドには、発表原稿のような長い文章を書くのではなく、要点をまとめたキーワードや短いフレーズを中心に配置します。

例えば、「We conducted market research and found that the customer needs are changing.」といった完全文を載せる代わりに、

「Market Research Findings」や「Changing Customer Needs」といった短い表現にまとめるのが理想です。

人は、話を聞きながら長い文章を読むことはできません。スライドはあくまで発表の補助であり、詳細は口頭で伝えることが基本です。テキストを最小限に抑えることで、聞き手の視線は自然と発表者に向かい、より効果的なコミュニケーションが生まれます。

受け身より能動態を使う

英語では、能動態(Active Voice)が受動態(Passive Voice)よりも好まれる傾向があります。能動態は行動の主体を明確にし、メッセージに力強さを与えます。

例えば、”The sales target was achieved.”(受動態)よりも、”We achieved the sales target.”(能動態)と書くほうが、主体性と達成感が伝わります。

スライドのテキストは短く、明確であることが重要です。能動態を使うことで、少ない語数で意図を正確に伝えられ、よりダイナミックな印象を与えることができます。

大文字・小文字のルールを統一する

英語のテキストでは、大文字と小文字の使い方に一貫性を持たせることが、洗練された印象を与えるポイントです。主に次の2つのスタイルがあります。

タイトルケース(Title Case)では、主要な単語の頭文字を大文字にします(例:This Is a Title Case)。

センテンスケース(Sentence case)では、文の最初だけを大文字にします(例:This is a sentence case)。

どちらを採用するかは自由ですが、一度決めたら全スライドで統一することが大切です。タイトルだけでなく、箇条書きの文頭なども同じルールで揃えると、全体が整って見えます。

また、すべてを大文字にすると、強調効果はあるものの読みづらく、威圧的な印象を与えかねません。略語や見出しの一部など、必要な場面だけでの使用に留めましょう。

箇条書きの文体と構造を揃える

箇条書きは情報を整理して伝えるのに便利ですが、各項目の文体と構造を統一することが欠かせません。これを「並列構造(Parallelism)」と呼びます。

例えば、次のように各項目をすべて動詞の原形から始めると、読みやすくなります。

  • Analyze data
  • Develop strategies
  • Implement plans

他にも、名詞句で統一(例:Data analysis, Strategy development, Plan implementation)や、動名詞で統一(例:Analyzing data, Developing strategies, Implementing plans)する方法もあります。

逆に「Data analysis」「To develop strategies」「We implemented plans」のようにバラバラな形式が混ざると、読みにくく不自然な印象を与えてしまいます。文の構造を揃えることで、視覚的にもリズムが生まれ、スライド全体が整って見えるようになります

関連記事:ビジネス英語ライティングを鍛よう!ライティングの基礎的なルールと勉強法を解説

そのまま使える!英語パワポの頻出英語表現・フレーズ集

英語パワポの構成やデザイン、テキストのルールが整ったら、次はいよいよ中身となる英語表現です。プレゼンテーションには一定の型があり、特定の場面で頻繁に使われる定番フレーズがあります。

これらのフレーズを引き出しとして持っておくと、スライド作成がスムーズになるだけでなく、本番でも自信を持って発表に臨めます。ここでは、スライドタイトルから導入、本論のデータ説明、そして結論まで、プレゼンの流れに沿って使える便利な英語表現を表形式で紹介します。

スライドのタイトルや見出しで使える表現

スライドのタイトルやセクション見出しは、聞き手が瞬時にこのスライドは何を伝えたいのかを理解するための重要な手がかりです。前述のとおり、完全な文章ではなく名詞句や動名詞(-ing形)を使って、内容を簡潔に表現するのが基本です。

たとえば、「市場動向を分析しました」と書く代わりに、「市場動向の分析(Analysis of Market Trends)」または「市場動向(Market Trends)」のように短くまとめます。以下の表は、さまざまな文脈で使える定番タイトル・見出し表現です。

英語フレーズ日本語訳
Overview of…〜の概要
Introduction to…〜の導入
Background背景
Problem Statement問題提起
Our Solution私たちの解決策
Key Findings主要な発見事項
Analysis of…〜の分析
Comparison between A and BAとBの比較
Market Trends市場動向
Future Steps / Next Steps今後のステップ

導入(Introduction)で使えるフレーズ

導入部分は、聞き手の興味を引きつけ、プレゼンの全体像を共有する大切なパートです。この段階ではスライドに多くの文字を入れず、発表者が視線を上げて話せる構成を意識しましょう。

プレゼンの基本的な流れは、挨拶→自己紹介→目的→アジェンダ(流れ)→所要時間→質疑応答の案内です。以下の表は、導入でよく使われる代表的なフレーズです。

シーン英語フレーズ日本語訳
挨拶Good morning/afternoon, everyone.皆さん、おはようございます/こんにちは。
自己紹介My name is [Your Name] from [Your Company].【会社名】の【名前】です。
目的Today, I’d like to talk about…今日は〜についてお話しします。
目的The purpose of this presentation is to…このプレゼンの目的は〜です。
アジェンダI’ve divided my presentation into three parts.このプレゼンは3つのパートに分かれています。
アジェンダFirst, … Second, … Finally, …まず〜、次に〜、最後に〜です。
所要時間This presentation will take about 20 minutes.このプレゼンは約20分です。
質疑応答We’ll have a Q&A session at the end.最後に質疑応答の時間を設けます。

グラフやデータを説明する時のフレーズ

本論(Body)では、グラフやデータなどの客観的な事実を用いて主張を裏づける場面が多くなります。ここでは、聞き手の視線をスライドへ導き、事実を伝え、意味を説明するという流れを意識することが大切です。

まずどのグラフを見てほしいのかを明示し、次にそこからわかる事実、最後にその事実の意味を説明します。以下の表は、その流れをスムーズに進めるための便利なフレーズ集です。

シーン英語フレーズ日本語訳
視線の誘導Let’s look at this graph.このグラフを見てみましょう。
概要説明This chart shows… / This table illustrates…このグラフ(表)は〜を示しています。
明確な事実As you can see, …ご覧のとおり、〜です。
傾向(増加)Sales increased significantly.売上が大きく増加しました。
傾向(減少)There was a slight decrease in…〜においてわずかな減少がありました。
傾向(横ばい)…remained stable.〜は安定して推移しました。
強調I’d like to highlight… / I want to point out…〜を強調したいと思います。
数値説明The number reached 500.数値は500に達しました。

結論(Conclusion)を締めくくるフレーズ

結論部分は、プレゼンの総まとめにあたります。本論で扱った多くの情報を整理し、聞き手に最も伝えたいキーメッセージを明確に示すことが目的です。

まず、「これからまとめに入ります」という合図を出し、その後で主要なポイントを振り返ります。最後に、メッセージを再度強調し、感謝の言葉で締めくくりましょう。以下の表は、結論部分で使える定番フレーズです。

シーン英語フレーズ日本語訳
まとめ開始In conclusion, …結論として〜。
まとめ開始To sum up, … / To summarize, …要約すると〜。
要点再確認Let me summarize the main points.主要なポイントをまとめます。
キーメッセージThe key takeaway is…最も伝えたいメッセージは〜です。
推奨・提案We recommend that… / Our proposal is…私たちは〜を提案します。
終了宣言This brings me to the end of my presentation.これでプレゼンを終わります。
感謝Thank you for your attention.ご清聴ありがとうございました。

これらの表現を組み合わせて使うことで、英語プレゼンの流れが自然になり、発表全体に一貫性と説得力が生まれます。特に、発表の冒頭と締めくくりに適切なフレーズを使うことで、印象に残るプレゼンテーションを実現できます。

関連記事:ビジネスレベルの英会話の勉強は難しくない? 正しい勉強法やコツ・体験談を紹介

英語パワポを使ったプレゼンを成功させる3つのコツ

優れた英語パワポ資料を作っても、それだけでプレゼンテーションが成功するわけではありません。

聞き手に内容を理解してもらい、納得してもらうためにはスピーキングの技術が欠かせません。

スライドはあくまで補助的なツールであり、主役は発表者自身です。ここでは、英語パワポを最大限に活かして本番のプレゼンを成功に導くための3つの実践的なコツを紹介します。

  • 繰り返し練習して自然な話し方を身につける
  • スライドを読み上げず、聞き手とアイコンタクトをとる
  • 質疑応答を想定し、回答を準備しておく

これらを意識するだけで、参加者に与える印象は大きく変わります。

繰り返し練習して自然な話し方を身につける

プレゼンを成功させるうえで、最も基本的で重要なのが繰り返しの練習です。よくある失敗例として、原稿を一字一句覚えようとするケースが挙げられます。

この方法では、一言忘れただけで流れが止まってしまう可能性があります。

暗記を目的とするのではなく、スライドの構成に沿って自分が伝えたい論理の流れを理解することが大切です。なぜその話題が次に続くのかを自分の言葉で説明できるようにしておくと、自然な発表につながります。

また、実際に声に出して何度も練習することが欠かせません。繰り返し話すことで、英語のフレーズが口になじみ、発音・抑揚・間の取り方がより自然になります。

本番と同じ時間を計りながらリハーサルを行うと、時間配分の感覚がつかめ、早口になりやすい箇所や説明が不足している部分も確認できます。練習量こそが、本番での自信につながります。

スライドを読み上げず、聞き手とアイコンタクトをとる

スライドの文字を下を向いてそのまま読み上げるのは、プレゼンで避けるべき行為です。これは「テキストは最小限に」というデザイン原則とも関係しています。

聞き手は、スライドを読むために来ているわけではありません。文字をそのまま読み上げられると退屈に感じ、発表者への関心を失ってしまうことがあります。

スライドは、話の補助をするための資料です。発表者はスライドを見るのではなく、前を向いて聞き手と目を合わせながら話すことを意識しましょう。

視線は会場全体にまんべんなく向け、特定の人に集中しすぎないようにします。左・中央・右とバランスよく視線を送ることで、聞き手は自分に語りかけられていると感じ、発表内容への集中度が高まります。

プレゼンの成功には、このアイコンタクトによる一体感づくりが欠かせません。

質疑応答を想定し、回答を準備しておく

プレゼンテーションは、話して終わりではありません。その後の質疑応答(Q&A)までを含めて、ひとつのプレゼンテーションとして完成します。どれほど本論がうまく進んでも、質問にうまく答えられないと全体の印象が下がることもあります。

そのため、自分の発表内容に対してどんな質問が想定されるかを事前に洗い出し、回答の要点を英語で準備しておくことが大切です。特に、あえて簡潔に説明した箇所や、データの根拠、結論に至る理由などは質問されやすいポイントです。

もし即答できない質問が来た場合でも、慌てずに落ち着いて対応しましょう。たとえば、

“That’s an interesting point. I’ll need to look into that and get back to you.”

(興味深いご指摘です。確認して後ほど回答します)

といったフレーズを使えば、誠実な印象を与えられます。

質問にすべて答えることよりも、丁寧で落ち着いた対応を意識することが信頼につながります。質疑応答の準備は、発表内容をより深く理解するきっかけにもなるため、必ず時間を取って取り組むようにしましょう。

関連記事:英語プレゼンをどう攻略する? 基本構成とネイティブも使う定番フレーズを紹介!

独学に限界を感じたら英語コーチング「イングリード」で実践力を磨こう

英語パワポの作り方やフレーズを学んでも、いざ本番になると「スライドを棒読みしてしまう」「予期せぬ質問に英語で対応できない」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

特に、プレゼンのような実践的なアウトプット力は、独学だけでは習得が難しい分野です。インプット中心の学習では、自信を持って「伝わる」英語を話す力を身につけるのは容易ではありません。

イングリードは、短期間で成果を出すために最適化されたオンライン完結型の英語コーチングサービスです。英語力を最短で伸ばすために欠かせない「学習の質」「学習の量」「モチベーション」の3つに徹底的にアプローチします。

スライドを棒読みしない。聞き手に「伝わる」スピーキング力を科学的トレーニングで習得

イングリードでは、スライドに書かれた文章をただ読み上げるだけのプレゼンから脱却し、聞き手の心に「伝わる」スピーキング力を育てる科学的トレーニングを提供しています。

プレゼン成功の鍵は、流暢さだけではなく、説得力のある話し方です。イングリードでは第二言語習得理論に基づき、受講生一人ひとりの課題を分析します。

そのうえで、英語特有のリズムや抑揚(プロソディ)を身につけるシャドーイング、思考を瞬時に英語に変換するスピーキング練習などを組み合わせた完全オーダーメイドカリキュラムを構築します。

これは、イングリードが最も重視する正しい学習方法(質)の実践です。専属コーチが発音や話し方の癖を客観的に分析し、具体的にフィードバックします。改善を重ねることで、原稿に頼らずとも自信を持って聞き手に語りかけるスピーキング力が自然と身につきます。

予期せぬ質問にも対応できる、本質的なリスニング&スピーキング力を鍛える

プレゼン本番での最大の壁のひとつが質疑応答(Q&A)です。スクリプト通りには進まないこの場面では、瞬発的に考えを伝える力的確に聞き取る力が試されます。

イングリードでは、厳しい採用試験と研修を通過した専属コーチが、毎日の学習を徹底的にサポートします。単なるフレーズ暗記ではなく、相手の質問の意図を正確に理解し、論理的に意見を構築して伝えるスキルを重点的に鍛えます。

また、日々の学習で生じた疑問や悩みはLINEでいつでも相談可能です。信頼できるコーチが伴走者としてモチベーションを維持し、Q&Aの場をピンチではなくチャンスに変えるための本質的な英語力を育てます。

プレゼン本番から逆算した学習計画で、発表に必要な英語力を最短ルートで身につける

イングリードのコーチングは、既成カリキュラムではなく完全オーダーメイド設計です。たとえば「3か月後の海外学会でのプレゼンまでに、質疑応答まで自信を持って対応したい」といった明確な目標を起点に、コーチが一人ひとりのプランを作成します。

まず、現在の英語力(特にスピーキング・リスニング)と課題を詳細に分析し、目標から逆算して「何を・いつまでに・どれだけやるか」を具体化。1日単位で学習計画を立てるため、迷いなく学習を進められます。

さらに、オンラインの学習管理システムで進捗を可視化し、無駄のない最適な学習時間(量)を確保。学習すべき内容が明確なので、日々の学びを成果につなげやすい環境が整っています。

まずは無料カウンセリングで、あなたの英語学習の課題や目標をお聞かせください。現状の英語力診断と、それに基づく具体的な改善アドバイスを受けることができます。

イングリードの無料カウンセリングのご予約はこちら

まとめ:英語パワポを使って、自信を持てる英語プレゼンを始めよう

英語のパワーポイントを作るときは、ただ日本語を翻訳するだけではなく、「どう伝わるか」を意識することが大切です。聞き手の文化や考え方を踏まえ、シンプルで見やすい構成を意識しましょう。

今回紹介した基本構成やデザインのコツ、英語特有の表現ポイントを押さえれば、自然で説得力のある資料が作れます。さらに、よく使う英語フレーズや話し方の工夫を取り入れることで、自信を持って発表に臨めるようになります。

まずは1枚のスライドに伝えたい内容をひとつだけまとめ、テキストを減らすことから始めてみましょう。小さな工夫の積み重ねが、聞き手の心に届く英語プレゼンにつながります。

私たちイングリードでは、英語プレゼンで成果を出したい方に向けて、第二言語習得論に基づいた英語コーチングを提供しています。

専属コーチが一人ひとりの課題に寄り添い、ビジネスや発表の場で「伝わる英語」を身につけるサポートを行っています。英語で話すことに自信をつけたい方は、ぜひ無料カウンセリングからお気軽にご相談ください。

イングリードの無料カウンセリングのご予約はこちら

関連記事