TOEIC対策に最適なシャドーイングのやり方は?3つのコツを紹介
シャドーイングは聞き取った音声をそのまま声に出す、シンプルな学習方法です。シャドーイングはスピーキングのための学習方法というイメージが強いですが、実はTOEIC対策にも役立ちます。
そこで本記事では、シャドーイングがTOEICにどう役立つのかや、シャドーイングをTOEIC対策に活用する際のコツについて解説します。
TOEICスコアが伸び悩んでいる方、必見です。
Contents
シャドーイングはTOEICにどう役立つ?
TOEICはリスニングとリーディングの試験です。スピーキング力上達のための勉強法であるシャドーイングが、どのようにTOEICに役立つのでしょうか?
リスニングパートで音声が聞き取れるようになる
シャドーイングでは、流れる音声を瞬時に理解し、自分の声で発音します。よってスピーキングのみならず、リスニング力も鍛えられます。
TOEICでは、パート1〜4がリスニングです。45分間で100問を解きます。短い時間に膨大な量の英文が放送されます。よって、高いリスニング力が求められます。
「文章は読めてもリスニングだと全く聞き取れない」というTOEIC学習者は多いです。シャドーイングによって単語と単語がどのように連結して発音されるのか(リエゾン)などの仕組みが分かれば、これまで聞き取れなかった音声も徐々に聞き取れるようになりますよ。
パート7の速読力がアップする
TOEICパート7は長文問題です。長文を読んで、全54問の設問に答えます。TOEICパート7は、TOEIC全7パートの中で最難関パートと言われることが多いです。また一番最後に解くパートなので、体力的にも大変です。
難しくて体力的なTOEICパート7の理想的な解答時間は「1問1分」です。1問1分で解くことで54分で全問解答でき、パート5・6の解答時間も十分確保できます。しかしTOEICパート7を1問1分で解けない受験者は多いです。
TOEICパート7を1問1分で解くために必要なのが速読力です。TOEICパート7では長文をのんびり読んでいる暇はありません。そして速読力を身につけるのにおすすめの勉強方法がシャドーイングです。
「え?シャドーイングは音声を発音する勉強方法でしょ?どうして速読に?」と思う方も多いはずです。確かにシャドーイングの学習では、文字を速読したりしません。しかし「流れる音声を瞬時に理解する行為」は速読とほとんど同じです。聞くか読むかの違いで、どちらもスピーディに英語を理解する学習ですよね。
速読に必要な基礎的な語彙力を備えていることが前提ですが、シャドーイングは速読力の訓練にもなり、TOEICパート7対策になります。
TOEICの後の英語学習にも役立つ
TOEIC受験者の中で「TOEICで高得点を取得するためにTOEICを受けている」という方はごく少数ではないでしょうか?「TOEICで英語力をつけて、外国人と英語で話せるようになる」という目標を掲げている方が大半のはずです。
会社に入社するためや昇格、海外赴任のためのTOEICスコアが必要でも、その先にあるのは外国人との商談や会話です。
TOEICはリスニングとリーディングの試験なので、スピーキング力は身につきません。よって、TOEICスコアは高いのに英語が喋れない方がたくさんいます。高いTOEICスコアを取得しているにもかかわらずスピーキングができないからと、英会話教室や英語コーチングスクールを受講する方は多いです。
しかしシャドーイングは本来スピーキングのための試験です。TOEIC対策にシャドーイングを取り入れれば、スピーキング力を伸ばしつつTOEICのスコアアップを目指せます。シャドーイングをTOEIC対策に取り入れれば、目先のスコアではなく長い目での目標達成のための学習ができますよ。
シャドーイングをTOEIC対策に活用する際のコツ
シャドーイングをTOEIC対策に活用する際のコツを3つ紹介します。
TOEIC用の教材やアプリを使う
シャドーイングをTOEIC対策に活用する際は、TOEIC用の教材やアプリを使いましょう。なぜなら通常のシャドーイング教材では、スピーキングの学習にはなってもTOEIC対策にはならないからです。
TOEICには単語帳やパート別問題集、実践問題集などの教材があります。このうち単語帳とパート別問題集には、音声も収録されています。実践問題集でもリスニング音声をそのままシャドーイングに活用できます。
最近では、音声を参考書に付属のQRコードやURLからダウンロードできるものが主流です。一方古い参考書には、付属のCDで音声を再生するものもあります。
またTOEIC対策用のアプリに収録された音声でもシャドーイングができます。TOEIC対策用に作られたシャドーイング教材はほとんどありません。よって、TOEIC用の教材をうまく活用してシャドーイングを実施します。
自分のレベルより少し低い教材を選ぶ
TOEIC対策では、自分のレベルより少しレベルが高い教材を選ぶのが一般的です。例えばTOEIC600点を取得した方は「次は700点を目指そう」とTOEIC700点レベルの教材を購入します。自分よりレベルが高い教材を購入して、そこで見つけた分からない単語や問題を対策することで、さらなるスコアアップを目指します。
しかしシャドーイングでは、自分のレベルより少し低い教材を選びましょう。なぜならシャドーイングは、分からない単語や表現を見つけて習得するための学習ではないからです。シャドーイングは、すでに内容が理解できる文章を、いかにネイティブと同じスピードで聞き取って発話できるかを鍛える学習です。
途中で分からない単語に何度もでくわし、立ち止まっていては、学習が非効率になってしまいます。例えばTOEIC600点をすでに取得しているのなら、TOEIC700点のための教材ではなく、TOEIC600点を取得するために使った教材でシャドーイングをしましょう。
そうすることで、リスニングパートやパート7を解くスピードが上がり、TOEICを安定して解けるようになります。
日常生活になんちゃってシャドーイングを取り入れる
TOEICのスコアを上げるためには、単語学習や実践問題演習、パート別対策など、やるべきことがたくさんあります。その中にシャドーイングも加えるのは、簡単なことではありません。
そこでおすすめなのが、日常生活でのシャドーイングです。例えば洋画を見るときにシャドーイングを行えば、映画を見ながら英語力を鍛えられます。例えばNetflixには、シャドーイングのために日本語と英語の字幕を同時表示させるサービスが出てきます。
またTEDという著名人の演説やプレゼンを視聴できるアプリもおすすめです。
これらは直接TOEIC対策になる教材ではありません。しかしTEDはビジネスに関する動画が多いですし、映画もTOEICと内容が近いようなビジネス系の話を選択できます。またTOEICとはあまり関係のない教材でのシャドーイングでも、リスニング力やスピーキング力、速読力の底上げにはなります。
学習時間のみならず、日常生活にもシャドーイングを取り入れてみてください。
シャドーイングなら5ステップシャドーイングがおすすめ
シャドーイングは、学習方法ばかりが有名になり、正しい学習方法で実践できている方が少ないのが現状です。そんな中、より効果的なシャドーイングとしておすすめなのが5ステップシャドーイングです。
シャドーイングでは、音声を聞き取って、理解して、発音してと、同時にたくさんの動作を行わなければなりません。シャドーイングに慣れていない方がこれら全ての動作を同時にこなそうとすると、どれも中途半端になってしまいます。
しかし5ステップシャドーイングでは、シャドーイングを次の5つのステップに分類します。
- リスニング
- 英文チェック
- 音読
- シンクロ・リーディング
- シャドーイング
全てを同時に実施するのではなく、分類して実践する内容を絞ることで、効果的なシャドーイングが可能になります。5ステップシャドーイングについては、以下の記事でも解説しています。
まとめ:シャドーイングを学習に取り入れてTOEICスコアアップを目指そう!
TOEIC対策におけるシャドーイングについて解説しました。「シャドーイングはスピーキングのための学習」というイメージが強かった方も多いはずです。しかしシャドーイングはTOEICでもリスニングや速読対策になる勉強方法です。またTOEICで目標スコアを達成した後の、スピーキング力強化にも役立ちます。
早速今日の学習からシャドーイングを取り入れてみてください。
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