ディクテーションならリスニングの弱点発見&克服を同時にできる! ディクトレを取り入れるための準備と運用方法
最近では、英語学習の効果的なやり方が科学的に確立されてきました。
ディクテーションもそのうちのひとつで、正しいやり方で取り組めば効率的に英語力を伸ばすことができます。
メジャーな英語学習方法として定着しつつあるディクテーションですが、「いまいちやり方が分からない」「効果を実感できなくて挫折した」という人も多いはず。
この記事ではディクテーションの効果や学習のポイント、ディクテーションと合わせて実践したい学習方法などを大公開。
さらに、英語学習のノウハウを知り尽くした英語コーチングサービスイングリードが推奨する、ディクテーション専用アプリ「ディクトレ」の使い方まで徹底的に解説します。
この機会にディクテーションに挑戦してあなたの英語力を加速度的にアップさせましょう!
Contents
ディクテーションとは?
ディクテーションは、英語学習の王道とも言えるトレーニングのひとつ。英語学習に真剣に取り組んだ経験がある人なら一度は耳にしたことがあるはずです。
とはいえ、英語学習初級者なら「ディクテーションというワードは聞いたことがあるけれど詳しくは分からない」という人も多いことでしょう。
まずはじめにディクテーションとは何かを解説していきます。
ディクテーションとは何か?
ディクテーションとは、聞き取った英語の音声を書き起こすトレーニング方法。
市販教材の音声などを使って、聞き取った英語を一言一句書き起こしていきます。
ディクテーションは効果がでるまでに時間がかかってしまいますが、長期的に取り組むことで英語力を飛躍的にアップさせることが可能です。
ディクテーションで期待できる効果
ディクテーションで期待できる最大の効果は「リスニング力の向上」です。
ディクテーションは、聞き取った英語を文字に書き起こすためかなりの集中力を必要とし、細部まで英語を聞き取るスキルを磨くことができます。
さらに、ディクテーションをすることで「どの部分が聞き取れていないのか」を明確にすることができます。
- 単語同士の音が繋がる(リエゾン)と途端に聞き取れなくなる
- 弱く発音されがちなa/anやtheなどの冠詞を聞き逃してしまう
- LとRの聞き分けができなくて文の意味を理解できないことがある
このように英文のどの部分が聞き取れないのか、自分の「弱点」を明確にすることができるのがディクテーションです。
弱点がわかることで何を重点的に対策すれば良いのかが分かり、効率的にリスニング力を伸ばすことに繋がります。
一般的なディクテーションのやり方
ディクテーションのやり方はとてもシンプル。
まずディクテーションをするために必要なものは、英語の音声とスクリプト(音声の台本)、聞き取った英語を書き取る紙の3つです。
比較的短めの英語の音声を1〜2回流し、聞き取った英語をそのまま紙に書いていきます。
書き終わったらスクリプトを見て答え合わせをし、どこが聞き取れなかったのかをしっかりと復習します。
英語学習初級者のうちは5〜7単語ほどで構成された英文を使い、慣れてきたら少しずつ長い英文を使っていくのが一般的です。
イングリードが推奨するディクトレとは?
一般的なディクテーションのやり方として、英語の音声・スクリプト・紙を使ったアナログなやり方を紹介しましたが、イングリードがおすすめしたいのはアプリを使ったディクテーションのやり方。
ディクテーションに特化したアプリ「ディクトレ」を使えば、誰でも簡単にディクテーションができます。
ディクトレとは?
ディクトレとは、ディクテーションに特化した英語学習アプリ。
英語の音声やスクリプト、聞き取った英語を書き起こす機能などがすべてそろっているため、スマホ1台あればいつでも手軽にディクテーションができます。
しかも、ディクトレの利用は完全無料。手軽にダウンロードしてディクテーションをはじめることができます。
ディクテーションができる問題数は、日常会話文が350問、TOEIC Part 2が100問とかなり豊富なので、毎日飽きることなくさまざまな問題に挑戦することができるでしょう。
ディクトレの設定方法
ディクトレの設定方法はとても簡単です。スマホでアプリをインストールすれば、すぐにディクテーションができます。
ディクトレのダウンロード方法
一般的なアプリと同様に、Androidの場合はGoogle Playから、iOSの場合はApp Storeから
「ディクトレ」と検索してダウンロードしてください。
ダウンロードには通信容量がかかるため、Wi-Fi環境下でダウンロードすることをおすすめします。
ディクトレのセッティング
ディクトレは、会員登録やプロフィール設定などめんどうなセッティングは一切ないため、すぐにディクテーションに取り組むことができます。
ディクトレのダウンロードが完了したら、さっそくアプリを開いてみましょう。
アプリを開くと「短い英会話」350問と「TOEIC Part 2」 100問が一覧になって表示されるため、学習したいコンテンツをタップしてみてください。
再生ボタンを押すと音声が流れるので、聞き取った英語をテキスト入力欄に直接入力していきましょう。
ディクトレにはこのようなボタンがあります。ディクトレを使いこなすために、それぞれの機能を理解してディクテーションの練習を重ねていきましょう。
[1回再生] 音声を1回再生することができます
[ループ] 音声を何度も繰り返し再生できます
[速度変更] 0.5倍速・標準・1.5倍速から音声の速度を選択できます
[テキスト入力欄] 聞き取った英語をキーボード入力することができます
[日本語訳・単語訳]日本語訳・単語訳・英文の解説をみることができます
[完了] 次の問題に進むか、一覧のページに戻るかを選択できます
[リセット] カウントされた問題の完了数を0に戻すことができます
ディクトレの運用方法(イングリードオリジナル)
ここからは、イングリードオリジナルの「ディクトレ」を使ったディクテーションのやり方について解説していきます。
短い英会話編/ディクトレ
「短い英会話」を使ってディクテーションに取り組んでいきましょう。短い英会話は、AさんとBさん 2人の会話形式になっており、全350問もの問題が公開されています。
さて、まずは取り組みたい問題を選択してみましょう。このとき問題の選択に迷うようであれば時間がもったいないので、はじめから順番に進めていくことをおすすめします。
問題を選んだらディクテーションのはじまりです。[1回再生]のボタンを押して、英文を聞き取ってみましょう。
聞き取れない箇所があったら何度も繰り返し聞いて、「これ以上は聞き取れない」という限界レベルまで聞きこんでください。何度聞いても聞き取れない場合は、音声の速度を落として聞いてみましょう。
限界まで聞き取ったら、テキスト入力欄に英文を書き起こします。このとき、文法を意識しながら書いてみてください。
Aの英文のディクテーションが終わったら、次は同様にBの英文のディクテーションに取り組んでみましょう。
AとB両方のディクテーションが終わったら、次は答え合わせです。解説をみながらどこが聞き取れなかったのかを分析しましょう。
最後に、聞き取れなかった箇所を中心に英文を声にだして読みます。単語同士の音の繋がりやイントネーションを意識して、口に馴染むまで繰り返し声にだしてみましょう。
最終的には、英文を記憶するレベルまで繰り返し取り組みましょう。英文が記憶にも口にも馴染むことで、リスニング力の向上はもちろんのこと、英会話の瞬発力も鍛えてくれます。
ディクトレの学習のポイント
ディクテーションに取り組むうえでポイントになるのは、完璧主義にならないこと。
英語には日本語とはかけ離れた独特なイントネーションや音の変化があり「何度聞いても聞き取れない」「解説をみても納得できない」ということがあります。
そんなときは、ある程度で見切りをつけて次の問題に進むことをおすすめします。
ディクテーションは、些細なところまで英語を聞き取るスキルを磨くトレーニングですが、最終的には前後の文脈から推測するスキルを磨くことが英語力向上のためには必要です。
聞き取れなかった部分だけにフォーカスするのではなく、文章全体に視野を広げるイメージでディクテーションに取り組んでみてください。
ディクテーションはどんな人におすすめ?
ディクテーションは中学レベルの文法や単語をしっかりと理解している人で、リスニング力を伸ばしたいと思っている人におすすめの英語学習方法です。
特に「英文そのものは簡単なのにリスニングになると聞き取れない」「単語だけなら聞き取れるけど文章になると途端に理解できなくなる」という悩みを持っている人には、ディクテーションは最適な学習方法といえます。
日々の英語学習のなかにディクテーションを取り入れることで、少しずつリスニング力が磨かれていくことを実感できるでしょう。
ディクテーションで注意したいポイント
ディクテーションの効果を最大化するために注意したいポイントを解説していきます。
せっかく時間を使って英語学習に励むので、ポイントをおさえて効率的なやり方で英語力を伸ばしていきましょう。
①レベルに合った教材を使う
もっとも重要なポイントは、レベルに合った教材を選ぶこと。簡単すぎても、難しすぎてもディクテーションの効果が薄れてしまいます。
レベルの判断目安は、英語の音声を1〜2回聞いただけで約50%くらいの内容を理解できるかどうかです。
トピックも理解できないようであればレベルが高すぎる可能性があるため、教材のレベルを少し下げてみてください。
反対に、英語の音声を1〜2回聞いただけでスラスラと意味が理解できたり、文字として書き起こすことができるのであれば、レベルが簡単すぎる可能性があるので、教材のレベルを見直すことをおすすめします。
②弱点の分析に時間を充てる
イングリードが推奨するディクテーションのやり方として、英語の音声を1〜2回聞くだけでなく、「これ以上は聞き取れない」限界レベルまで聞き取りに集中することをおすすめしています。
とはいえ、英語の聞き取りばかりに時間をかけていては、貴重な学習時間がどんどん消費されてしまいます。
そのため「10回聞いてもわからないときは答え合わせをする」「3分取り組んで聞き取れなかったらスクリプトを確認する」などルールを決めて、残りの時間は弱点の分析に充てるようにしましょう。
ディクテーションの目的は、自分の弱点を明確にすること。弱点が分かればあとは適切な対策をとることで、リスニング力が少しずつ伸びていきます。
- そもそも知らない単語だった→単語力を強化しよう
- 文の構造が理解できなかった→英文法を見直してみよう
- 音の繋がりが聞き取れなかった→発音の知識を深めよう
このように弱点が分かれば、何を中心に学習すべきか道筋がみえてきます。ディクテーションを続けながら、その都度みえてきた弱点と向き合っていくことが大切です。
③短時間で集中的に取り組む
ディクテーションは、英語を一言一句聞き取るため、非常に集中力を必要とします。
そのため、1回の英語学習で何時間もディクテーションに取り組むのではなく、30分〜1時間程度で集中的に取り組むことをおすすめします。
絶対に避けたいのが、集中力が切れてだらだらと英語を聞き流すこと。集中力が切れたと思ったら、休憩をはさんで別の英語学習に切り替えましょう。
また、ディクテーションの効果を実感するためには、1ヶ月以上継続して取り組むことが重要です。1日2時間を1週間続けるのではなく、1日30分を1ヶ月間続けるような長期的なイメージで学習スケジュールを立ててみてください。
ディクテーションとセットでやりたい勉強法
ディクテーションは、英語力をあげるために有効なトレーニング方法のひとつですが、正直なところディクテーションだけで英語力を伸ばすことはできません。
英語力を効率的にアップさせるなら、ディクテーションと相性が良いほかのトレーニングも取り入れるとより効果的です。
ここからはディクテーションとセットで実践したいおすすめの学習方法を紹介します。
リエゾンなどの発音知識の習得
リスニング力をあげるためにもリエゾンなどの発音知識の習得はマスト。
日本の英語教育は読み書きがメインのため、リエゾンや発音知識をしっかりと習得できるような授業がありません。
そのため、多くの英語学習者はリエゾンや発音知識の重要性に気付くことができすに、発音の習得がおざなりになっている人が多いのが現状です。
日本の英語教育ではあまり注目されていない発音スキルですが、実は英語力を向上させるためにとても需要な要素なのです。
正しい発音ができるようになれば、スピーキング力の向上に繋がりますし、英語でのコミュニケーションがスムーズに進められるようになります。
そして、あまり知られていないメリットとして、発音知識を身につけることはリスニング力の向上にも繋がるということ。自分で正しく発音できることは、英語の音の特性を理解していることになるため、音声変化が頻出する長文や微妙な音の違いによる単語の聞き分けなどもできるようになります。
「日本人にとって英語の発音は難しい」「発音は英語力が高い人が身につけるスキル」というイメージがあるかもしれませんが、英語力を効率的にアップさせるためには英語学習初級者こそ発音知識を身に着けておくべきです。
発音を無視したまま英語学習を続けても、一定レベルで英語力が伸び悩んでしまったり、英語の4技能(読む・書く・聞く・話す)のバランスが悪くなってしまう可能性があります。
こちらの記事で、英語の発音ルールを分かりやすくまとめているので、ディクテーションに取り組むタイミングで、是非とも発音の知識習得にも力をいれてみてはいかがでしょうか。
5ステップ・シャドーイング
ディクテーションと相性がいいトレーニング方法といえば、シャドーイング。
シャドーイングのやり方にはいくつかありますが、ディクテーションと合わせて絶対に実践してほしいのがイングリードが開発した5ステップ・シャドーイングです。
まず、シャドーイングについて解説していきましょう。
シャドーイングとは、聞き取った英語をそのまま声にだすトレーニングのことです。ディクテーションは聞き取った英語をそのまま書き起こすトレーニングですが、シャドーイングは声にだすというやり方です。
正しいやり方でシャドーイングを続けることで、英語を聞き取る・理解する・声にだすというフローを自動化させることができ、英語の情報処理能力が飛躍的にアップします。
シャドーイングの最大の効果は、ディクテーションと同じくリスニング力の向上です。ディクテーションと合わせて実践することで、よりリスニング力を磨くことができることでしょう。
英語学習の王道でもあるシャドーイングですが、残念ながら思うように成果が出せない人が多いのも事実。それは、シャドーイングの正しいやり方を知らないことが原因のひとつです。
あまり知られていませんが、シャドーイングで効果を最大化させるためには、いきなりシャドーイングに取り組むのではなく、しっかりとした準備が必要なのです。
それを具体的にトレーニング化したのが英語(TOEIC)コーチングイングリードの5ステップ・シャドーイング。5つのステップを踏むことで、誰でも簡単にシャドーイングの正しいやり方を身につけることができます。
せっかく英語学習に時間をかけるなら正しいやり方でトレーニングを重ねて、最速で成果をだしたいもの。こちらの記事では、具体的な5ステップシャドーイングのやり方や期待できる効果について紹介しています。
リスニング力を飛躍的に伸ばしたいなら、ディクテーションと合わせて5ステップシャドーイングにも是非チャレンジしてみてください。
イングリードでは専属コーチによるトレーニングを実施しています
よくある質問はこちら
オンライン英会話
英語力をアップさせるためには、インプットとアウトプットのバランスが重要です。
ディクテーションや5ステップ・シャドーイングで英語をインプットしたら、オンライン英会話で日々の成果をアウトプットすることをおすすめします。
英語はコミュニケーションツールのひとつであり、より使いこなせるようになるためには人と人とのコミュニケーションで鍛えるのが最も有効です。
特にオンライン英会話なら、場所や時間を問わずに英会話クラスを受講することがすることができますし、1回のレッスン料も格安なので気軽に取り組むことができます。
英語のアウトプットの場として非常に優れているオンライン英会話ですが、実は多くの人が挫折したり効果を実感できなかったという経験があるのも事実。
こちらの記事ではオンライン英会話で成果をだす秘訣や、効果が出ない人の特徴をまとめて紹介。
最速で英語力を向上させるためにも、効果的なオンライン英会話のやり方を知って、アウトプットの場として日々の英語学習に取り入れてみてください。
まとめ:ディクトレならリスニングの弱点の発見&克服ができる
ディクテーションは、リスニング力を効率よく伸ばすために非常に有効な英語学習方法です。
特に「ディクトレ」を使えば、スマホ1台でいつでもどこでもディクテーションに取り組むことが可能。通勤時間や就寝前のスキマ時間などのちょっとした空き時間でも無駄なくディクテーションができます。
ディクテーションで自分の弱点を克服していく。つまりディクテーションで英語学習のPDCAサイクルを回すことで、リスニング力を加速度的に伸ばすことができるはずです。
この機会にディクトレを使ってディクテーションに取り組むことはもちろん、5ステップ・シャドーイングなどのセットでやりたい学習方法も合わせて英語をアップさせましょう!