近年、海外進出する日系企業や訪日観光客の増加、日本に定住する外国人の増加など、日本国内にいながらも、海外の国や人と接する機会は少なからず増えています。
海外が身近になる中で、「世界を舞台に活躍したい」「海外へ移住を目指したい」「英語を使って仕事をしたい」「就活でのアピール材料にしたい」という人も増加しており、それらのキャリア構築のために海外インターンが人気を集めています。
ここでは成功するキャリア構築のための海外インターンについて、海外インターンの基本から、成功する海外インターンにするためにはどうすれば良いのか、そしてアフターコロナでの海外インターンについて解説します!
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社会のグローバル化と情報化が進む中、日系企業の海外進出の増加や海外で働く日本人の情報に接することが容易になり、海外で働くことや英語を使う仕事へのハードルは以前に比べ低くなっていると言えるでしょう。
そして将来的に「世界を舞台に活躍したい」「海外で就職したい」「外資系企業で働きたい」「実務経験を通して、実践的な英語力を身に付けたい」という人たちの中で、実際に海外のビジネスシーンを体験できる海外インターンシップが注目されています。
ここでは海外インターンとは実際に何なのか、ワーキングホリデーや国内インターンとの違いや、無給インターンと有給インターンの違いについて解説します。
海外インターンとは、海外にある会社でインターン=実習生として、就労体験を行うことをいいます。
選択できる国は、外国人がインターンとして働くことが法律的に問題ない国で、インターンを受け入れている会社があれば、基本的に世界中で参加ができます。
また大学生から社会人まで参加ができるので、就活生はもちろんのこと、海外就職や転職を考えている社会人も参加が可能です。
企業側としては、自国の人材にはない外国人の目線や専門スキル、語学スキルを生かせることがメリットとなり、インターン希望者と企業側のニーズが一致する形でインターンとして採用されることが大多数です。
国内インターンは、各企業が企業のPRや業界理解の促進、就労体験の場を提供することによる社会貢献を目的に実施している場合が多く、最近では1Day インターンや数日〜数週間でのプロジェクト型の短期インターンシップなどが主流となっています。
そのため国内インターンは一般的には雇用に直結するようなものではなく、実践的な就労体験というよりは、大学生への会社紹介と職場体験の色合いがより濃いものと言えます。
また社会人になってからは容易には参加できません。
一方海外インターンは、2−3ヶ月以上からの中長期が主流です。また一般的に企業は採用を念頭に置いてインターン採用をしているので、インターン参加者の意識次第でその業種や職種での実践的なスキルや知識の習得が見込める環境にあるのが海外インターンだと言えるでしょう。
そして海外インターンの場合は、社会人になってからも参加可能な会社も多くあり、海外での新たなキャリアを模索したい人、海外への転職を希望している人も参加ができるのも特徴です。
ワーキングホリデーとはビザの一種類で、働いて給与を得たり、語学学校などに通いながらその国に滞在できる制度です。
海外インターンは、海外の企業で実習生として就労体験をするプログラムです。
なので、ワーキングホリデービザを取得して、その国でインターンとして就労するということも可能なのです。
ただ海外で就労体験をするのにワーキングホリデーにしようか、海外インターンで行こうか迷っている人も多くいるでしょう。
どちらにするかは渡航の「目的」をはっきりさせることで自ずと見えて来るでしょう。
もし、海外に行く目的が就労体験を通して、海外の職場での実践的なスキルと経験の習得することが目標なのであれば、海外インターンとして準備し、渡航するのが効率的でしょう。その場合、行く国によってはワーキングホリデービザ取得が必要な場合もあります。
語学学校にも通いながら、長期で海外での滞在を経験したいというならば、ワーキングホリデーが良いでしょう。ワーキングホリデー中にインターン経験も積みたいということであれば、期間中にインターンを探して就労するということも可能です。
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大学生であれば国内でもインターンができる中、敢えて海外でのインターンに挑戦するメリットはどんなものがあるでしょうか。
海外インターンは海外の企業に中長期で就労する場合がほとんどで、参加者の意識とやる気次第で、実質的な業務に携われ、ある程度裁量権も与えられるケースが多くあります。
そのため、海外インターンは、インターンとは言え企業の一員として業務に臨むことが期待され、海外で就労することの「リアル」を体験できます。
将来的に海外で働きたい人たちのお試し期間にもなり得ますし、それ以上に、海外で働く「リアル」を体験することで、日本ではできない体験と成長の場とすることができます。
インターン期間中は、思い描いていた理想のインターンの生活とは違う部分や、困難を感じる時もあるかもしれませんが、そのような環境にどう対処していくのかを試行錯誤する中で、チャレンジ精神や主体性、積極性を身に付けて行くことができるのも海外インターンのメリットです。
海外インターンでは、まさに今ビジネスが行われている現場に身を置きます。
語学学校などで学ぶ決まったシチュエーションだけでなく、生きた語学が飛び交う環境で揉まれる中で、実践的な英語力、語学力の習得が期待できます。
職場で使われる英語の分野は幅広く、実践的なビジネス英語はもちろん、同僚や上司との日常会話力も必要になり、生きた英語に触れ、習得できるのは大きなメリットです。
海外インターンでの経験は、就活や転職でもアピール材料になります。
国内でのインターンは会社のPRや職場体験の色合いが強い一方、海外インターンはより実質的な業務に取り組めるケースが大多数です。
また海外インターンという経験も興味を持ってもらいやすく、実践的な英語を使っての業務遂行能力のアピールは、ユニークで印象に残りやすいとも言えます。
グローバル化が進む中、国内企業でも海外の顧客や取引先とのスムーズなコミュニケーションが行える「グローバル人材」が求められる昨今の就職、転職市場では、海外インターンでの経験や実績は大きなアピール材料になります。
特に専門スキルのアピールがしにくいと言われる、いわゆる文系学科出身者たちにとっては、アピールの良い材料になるでしょう。
つまり、英語での業務遂行能力はもちろんのこと、自身がグローバルな環境でのコミュニケーション能力や調整力を持つグローバル人材であることを、企業にアピールできる材料になるのが海外インターンでの経験だと言えるでしょう。
海外インターンは、「お客さん」ではなく、その企業の一員として業務に臨むことが求められます。
そのため、その会社の企業文化や、その国の文化をリアルに体験できるのも海外インターンの場になります。
自分の常識が通じないことも多々ある異文化の中に身を投じ、時にカルチャーショックを受けそれを受け入れていくことは、自身の視野を広げていくことにつながります。
また自身の常識が通じない中で、効率的に業務を行うことや、改善策を考えるなどの試行錯誤を行うことで、思考力や対応力、調整力を養うことができるのです。
では実際にどんな業種や職種でインターンが可能なのかを見てみましょう。
現在、幅広い分野の企業がインターンを受け入れています。
しかし、就労期間の限られている外国人インターンを受け入れる企業は、その期間でも企業の活動に従事できる業種が主流になります。
代表的なものとしては、小売、不動産、金融、メディア、出版、NGO/NPO団体、旅行会社、ホテル、IT系企業、教育機関、貿易、商社、コンサルティングなどになります。
海外インターンでは業種によって職種は様々ですが、通常はバックオフィスのアシスタント業務などからスタートして、その企業を知ることから始まり、能力や適性によって、その他の部門に振り分けられる流れが一般的です。
海外インターンで可能な職種の代表的なものは、カスタマーサービス、マーケティング、販売、接客、一般事務、企画・運営、編集、営業、エンジニアなどになります。
海外インターン経験は、人生で何度もあるものではありません。
参加するからには、最大限に収穫して次のステップに生かしたいもの。そのような意味でも海外インターン先の選別は海外インターンを成功させるための最も重要なポイントのひとつです。
「どこで」「何をするのか」は、得られる結果を大きく左右するものです。
ここでは海外インターン先の選び方について解説します。
海外インターンを選ぶ時に、自身がインターンに費やせる期間は重要ポイントです。
海外インターンの場合、中長期が好まれますが、短期で受け入れている企業もあります。
自身が3ヶ月〜6ヶ月の中期、または1年程度の長期でインターンができるのか、または夏休み期間だけの1ヶ月前後や3ヶ月未満の短期なのかによって業種と職種が変わってくるでしょう。
また海外でのオフィスワークを経験してみたい、海外の日系企業での就労経験をしてみたい、実際にお客さんと接する接客がしてみたい、海外のホテルのオペレーションを学びたい、ボランティア活動に従事したいなど、それぞれの目的と目標を達成できるよう、それに則した企業と業務内容を吟味しましょう。
どこに行くかも重要なポイントです。
先進国に行くのか、発展途上国に行くのかによって、得られる経験、行ける企業も変わってきます。
先進国のインターン先としてはアメリカやイギリスなどの欧州、オーストラリア、シンガポールなどの国が一般的です。
先進国では世界をリードする早い流れの中で、自身の力を試すインターンシップが可能です。
また英語レベルが総じて高いので、すでにある程度英語力がある人が、英語力の更なる向上や高度なビジネス英語を学びたい場合にも、先進国でのインターンは満足度が高くなります。
発展途上国では、フィリピンやタイ、ベトナム、カンボジアなどの東南アジア諸国やアフリカ諸国でもインターンを受け入れています。
発展途上国では、インフラや現地の人たちの考え方などの違いにより、自分の思い通りに物事が進まないことも多い反面、成長する国のダイナミズムを感じることができます。
また国際協力関係でのインターンを希望する場合は、発展途上国の方がより機会が多いでしょう。
東南アジアなどでのインターンの場合、高度な英語力は求められない場合も多く、英語レベルが不安という人には、これらの国がオススメです。
特にフィリピンでのインターンなどの場合、語学学校での英語学習も無料提供されている場合も多いので、英語を学びながらインターンをしたいという人は、フィリピンでのインターンを検討してみても良いでしょう。
業種や職種を選ぶ前に、どうやってインターン先を探したら良いのだろうかと疑問に思うでしょう。
開拓精神で、現地入りしてぶつかってみるのも一つの手ではあります。または行きたい会社に直接問い合わせを入れてみるのも良いでしょう。
しかし、現実的にはコネも信頼関係もない中で、インターン先を探すのは非常に困難です。
その点、インターン紹介代理店は、各国のインターン募集情報を数多く持っており、その代理店を通すことでインターンに採用されやすくなります。
また、何よりも希望者の目標や目的、英語力、希望する職種や国などを聞いた上でマッチングしてくれ、渡航前からインターン期間中などもサポートを受けることが可能です。
代理店を使うデメリットとしては、手配費用が発生することですが、一生で一度あるかないかという海外インターンを成功に導くためには、どこで何をして何を得るのかが重要ポイントであることを考えると、手配費用を払ってでも、希望するものにより合致する場所を斡旋してくれる代理店は、大いに利用するべきと言えるでしょう。
海外インターンへの参加者が増える中、「意味がなかった」、「結果が出せなかった」、「就活でのアピール材料にならなかった」と言う声もしばしば聞かれます。
なぜそのような結果になってしまったのでしょうか。
ここでは海外インターンで結果が出せない人の特徴を見てみましょう。
海外インターンに参加する目的と目標が曖昧な人は、失敗したと感じるケースに陥りやすいと言えるでしょう。
海外に行ってローカルの会社でインターンをすること自体が就職に有利では?行けば英語がペラペラになるのでは?なんとなくカッコいいから等、目的意識が曖昧で、この期間に得たいものがぼんやりしていると、与えられる仕事をこなすだけの毎日になりがちです。
ただ仕事をこなすだけの生活、しかも無給か低賃金で、良いように働かされているという意識に変わって行くと、そこからの成長は著しく鈍化(または退化)します。
そうならないためにも、行く前にしっかりと目的と目標を設定し、海外インターン開始後は目標を達成するために努力し続けることが、海外インターンの成功には重要な要素です。
海外インターン受け入れ企業は英語という語学を学ぶ場所ではなく、英語を使っての就労体験をする場所です。
もちろん業務の中で使われる実践的な英語を身に付けられる場所ではありますが、企業側はインターン参加者に、業務を通して実践的な英語を身に付けてもらうことを意図してインターンを採用しているわけではありません。
英語を駆使して、企業に貢献できる業務を遂行してくれることを期待しているのです。
英語力が低いインターンの場合、企業側も英語力が低くても務まる業務を割り振るしかありません。そうなると、コミュニケーションがあまり必要でない単純作業などしかやってもらうことがない、となるのです。
英語圏のインターンでも英語力はさほど高くなくても応募可能としている業種や職種もありますが、その場合、仕事ではあまり英語を使わない単純作業や肉体労働であったり、顧客や取引先は主に日本人、というような業務内容となるでしょう。
そして、多くの場合、それはインターン参加者が希望するものと合致するものではないため、海外インターンの不満足ポイントの原因となるのです。
海外インターンでは、積極性も成功への重要なポイントです。
企業側は期間限定のインターンに大きな裁量権は与えないことがほとんどです。
特にノースキルのインターンは、単純作業やバックオフィスのアシスタント作業が割り当てられることがほとんどでしょう。
それら与えられる仕事をこなす事も重要ですが、最初は職場に慣れることで精一杯だったものが数週間経つと慣れてきて、周りが見えるようになってきたり、改善ポイントが見えたりすることもあるでしょう。
自分にできることを積極的にアピールして仕事をもらうこと、改善案を提案したり、新しい企画を提案して実行できるようにすると、海外インターン生活の充実度はぐんと上がります。
自らが動いて、自身のインターン生活を作り上げていく心構えが海外インターンでは大変重要なのです。
海外では、日本や自分の常識は通用しないことが多々あります。
海外インターンに参加することは、自身の殻を破り、異文化や多様性を理解し受容する、真に世界で活躍できるグローバル人材になることが大きな目標のひとつではないでしょうか。
自分の目標はそうではなくても、就活や転職活動で接する企業側は、海外インターンに参加した人たちに対し、そのようなグローバル人材であることを期待しています。
海外インターンに参加したのであれば、「日本ではこうだから」、「この国のこんなのあり得ない」などと、自分の常識と照らし合わせて判断するのではなく、自身が今まで過ごしてきた「当たり前」は世界の当たり前ではないことを受け入れることができる姿勢が必要です。
その上で、日本や自身の経験を通して、会社の業務で改善できるようなポイントがあれば、建設的に提案していくという姿勢で臨むことが重要です。
海外インターンに行くことを決め準備を進める中で、いくつかするべき事があります。
準備をしっかりとする事で、インターン期間の充実度と結果物が左右されるので、準備は綿密にしていきましょう。
まずは、「なぜ海外インターンに行くのか」、そして、「海外インターンで得たいもの」を言語化しましょう。
動機は高尚なものでなくても、「就活に役に立ちそう」、「海外での就労に興味がある」などでも良いのです。
自分が海外インターンに行く理由で、自分が納得できるもの、自分に正直な理由を言語化しましょう。
そしてその目的を果たすためになすべき事を明確にし、そこから逆算して、行きたい国や業種、職種を選んで行きましょう。
海外インターンは、英語を学びに行くのではなく、英語を使っての就労体験、英語環境での職場体験を通して、将来のキャリア形成を行う入り口です。
前述したように、特にノースキルや専門性が薄い人は、英語力が低いと、振り分けられる仕事は、高い英語力や専門スキルが不要な単純作業や肉体労働に偏りがちです。
いくら高い目標を掲げて意気込んでいても、英語力が低くコミュニケーションが難しいと、企業側もインターンが望む仕事を割り振るのは容易ではないのです。
海外インターンを通して、自身の目的と目標を達成できるような業務や環境が作れるよう、英語でのコミュニケーションには問題がない最低限の英語力はつけてから海外インターンに臨むようにしましょう。
その最低限の英語力の目安がTOEIC800点程度です。
独学でやりながらオンライン英会話でアウトプットしてスピーキングに慣れていく事も可能ですし、海外インターンまで時間がないのであれば、英語(TOEIC)コーチングで最短の道で効率よく英語を学んでいくのがおすすめです。
インターン先を決定する前に、行きたいと思っている国や都市について下調べをしておきましょう。
下調べには治安や街の様子、住む場所のイメージもそうですが、滞在時のビザや生活費などについても、しっかり調べておきましょう。
キラキラした海外生活のイメージではなく、良い点も悪い点も把握して、現実としての海外生活ということを心に留めて下調べを行いましょう。
下調べをして行くことで、実際に行った時のイメージと現実のギャップに心が折れる、など、インターン以外でのストレスが軽減されます。
インターン紹介代理店を通している場合は、その国や都市について、住居や生活全般、ビザや費用面についても案内してくれる場合がほとんどなので、気になることは遠慮せずに問い合わせましょう。
海外インターンを終えた後は、その経験を生かして希望する会社や業界への就職や転職に生かしたいもの。
海外インターンの経験を就活や転職に生かすために、インターン後を想定してインターン前、インターン中にするべきことを紹介します。
海外インターンは英語学習の場ではなく、英語を使っての海外での就労体験です。
そのため、英語力があるのとないのとでは、任される仕事の質と量が大きく変わり、成長の度合い、得られるものも大きく差が出てきます。
最低限会社で意思疎通ができて、実践を通してより英語力の向上を望めるレベルは、TOEIC800点以上からです。
TOEIC800点以上の英語力は、英検だと準1級程度に相当し、語彙数は8,500単語程度です。
英検を主催する公益財団法人日本英語検定協会の準1級の定義によると、準1級の英語力は「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」レベルです。
また各スキルについては、以下のように定義しています。
このレベルになると、新聞や評論文なども理解でき、専門分野であれば質問の受け答えもできるなど、仕事でも使える英語力が身に付いているので、能動的に英語で仕事ができるようになっていきます。
海外インターンで仕事を振られた時に、意思疎通に問題がなく、結果物でも実績を積み上げて行けられれば、ある程度采配も任されるやりがいのある仕事ができる可能性も高くなっていきます。
やりがいのある仕事に取り組むことで、経験値が上がり、インターン終了後にも人に語れるものを得て帰ることができるようになる等、良い事しかないのです。
限られたインターン期間をいかに有意義に、機会を最大化するかを考えた時に、まずはスタート地点での英語力は外せないポイントと言えるでしょう。
インターンが始まってからは、当初の目的と目標を達成することを念頭に置き、日々の業務や海外生活を送りましょう。
時間は有限です。
この時間を漫然と過ごすのではなく、インターン終了後の就活や転職を見据え、自身の内的、外的成長に向け日々を送ることが重要です。
もちろん時にはレジャーや楽しみも必要ですし、友人との交流や日常での異文化体験などの出来事は海外生活では重要な要素です。
ポイントは、目的を見失わず、目標の達成のために努力し続けることです。
インターン期間中に日本ではできない体験や新たな発見、自身で努力し実績を残せたと言える経験を積んだのであれば、次はそれを言語化し人に伝えられるようにすることが重要です。
海外インターンを通して努力したこと、感じたこと、業務上での実績など、就活や転職活動時に、具体的に伝えられるようにしましょう。
いまや海外インターンの経験自体は、誰でも彼でも参加しているものではないにしても、参加している人がごく少数というわけではありません。
そもそも海外インターンに「参加した」という経歴だけであれば、誰にでも作れるもので、今やそれで履歴書に箔がつくというものではありません。
海外インターンに参加したという事実ではなく、海外インターンを通して学んだこと、自身が努力し成し得たことが何よりも重要なのです。
それらの事柄をしっかりと自身の言葉で言語化し、伝えられるように準備しましょう。
2020年は新型コロナウィルスに全世界が翻弄され、今まで活発であった国境を越えての人の往来が強制的に遮断されました。
これにより旅行はもとより、留学、ビジネス、就業など、国をまたいでの活動はできない状態になっています。
海外インターンも同様で、就業が延期や中止になったり、募集は停止せざるを得ない状況で、今後いつ再開できるのかは、いまだ全く不透明です。
今後、海外インターンに参加することは無理なのでしょうか。
現状と、今後の可能性について見てみましょう。
まず、インターン自体は渡航が解禁になれば、開始可能です。
現状では各国が外国人の入国に慎重になっているため、渡航が難しい状況ではありますが、ワクチン接種なども始まっており、今後人の往来が可能になれば、インターン参加も可能になるでしょう。
いつ再開可能かはまだ予測を立てるのは難しい状況ですが、情勢が大きく動いて、人の往来が一気に可能になる可能性もあります。
今は海外に飛べずもどかしい気持ちもあるでしょう。生活にもたくさんの規制があり、窮屈に感じることも多いでしょう。
ただ、今だからこそ、今までは取れなかった時間を大いに活用して、海外インターンへの準備を進めましょう。
まずは英語力の向上です。
TOEICの勉強を通して、総合的な英語力はもちろん、インターン応募や就活や転職に生かせる点数取得を目指しましょう。
もう就活や転職まで時間がない、海外インターンができるまで待つことができないというのであれば、現在国内や海外のいくつかの企業ではオンラインでインターンを行うバーチャルインターンシップを実施しています。
多くがプロジェクト型のインターンで、期間は1ヶ月〜6ヶ月が主流です。
オンラインで世界中のインターン仲間ともつながり、インターネット上で業務を行う新しい形でのインターンシップです。
主に高校生や大学生が対象である場合が多いのですが、社会人も参加可能なものもあります。
在宅ワーク、リモートワークが当たり前になりつつある世の中で、オンラインでバーチャルでインターンシップを行うスタイルも、今後スタンダードになる可能性も十分にあります。
バーチャルインターンシップは、まだ日本では広くは広まっていないので、この機会に挑戦してみても良いでしょう。
2010年に発表された楽天の社内英語公用語化の衝撃から10年余りが経ち、現在国内企業で社内で英語を公用語にしているという企業は物珍しさはなくなりました。
一方でグローバル化の波は、日常でも感じられるほどに海外の国や人との結びつきが強くなる中で、日本の英語熱は年々高まっています。
TOEICの高得点取得者も、一般的ではないにしろ周りに数人はいるな(もしくは自分自身が)という人も多くなってきています。
もはや「英語が話せるだけ」の人材は、それだけでは就活や転職の強い武器にはならなくなってきています。
今求められているのは「英語力+α」を持つ人材であり、その+αは専門スキルなどの職能であったり、業務遂行能力であったりします。
この+αの経験と経歴のため、そして海外での就労体験を積むため、海外インターンに挑戦する学生や社会人が増えています。
しかし参加したは良いものの、思ったような結果が出なかった、意味がなかったと感じる人もいるのも海外インターンです。
その原因は就労先のミスマッチなどもありますが、その環境を生かしきれなかった参加者自身にもその一因がある場合が多いのです。
そのような事態に陥ってしまう原因は、日本の感覚そのままを現地に適用させてしまうパターンなどもありますが、何よりも目的意識と英語力不足が挙げられます。
海外インターン成功の鍵は、自身が何を成したいのかという目的と目標の明確化と、そのような環境を作っていけるだけの英語力なのです。
海外インターンは、始まってから自分がどのように動き、どのような仕事をしていくのか、が成功の鍵ですが、それはインターンが始まる前の準備で大方決まってしまっていると言っても過言ではありません。
海外インターン「参加」に満足するのではなく、それを通して自己の成長とスキルの向上を目指して、今から準備を始めませんか?