突然決まった海外赴任!英語力を急上昇させるための3ヶ月戦略
憧れだった海外赴任の辞令がやっと下りたという人も、予想もしていなかったけど急に海外転勤が決まったという人も、やはり気になるのは「自分の英語力」。
外国人の同僚やクライアントと英語でコミュニケーションをとりながら仕事のパフォーマンスを発揮しなければならない、と考えると不安になる人も多いものです。
ここでは、海外赴任に必要な英語力とその英語力を身につける効果的な学習法について解説していきます。
渡航までたった3ヶ月しかない、という人でもできることはたくさんあります。
限られた時間を最大限有効に使って英語力を急上昇させ、海外駐在員としての新たなキャリアに備えましょう!
Contents
海外赴任に必要な英語力とは?
海外赴任するのであれば英語力が必須というのは言うまでもありませんが、一言で「英語力」といっても具体的にはどのようなレベルが求められるのでしょうか。
実は英語力というのはさまざまなカテゴリーに分かれていて、目的や場面よって必要とされるスキルは異なります。
例えば英語の試験は、スピーキングやリスニング、ライティングやリーディングといったいわゆる4技能のようにスキル別に分かれていますし、英語のレッスンでは日常英会話やビジネス英語、医療英語などのように使われるシーン別で分類することもあります。
このようにカテゴリー分けされている理由の一つとしては、どの英語力が必要かによって学ぶべき内容が異なるからであり、効果的に英語力を伸ばすためにはそれぞれに合わせたトレーニング方法を選ぶことが大切です。
海外赴任で必要な英語力とは、仕事内容や赴任先によっても異なるかもしれませんが、多くの人に共通することとして「日常英会話」と会議やメールなどの「ビジネス英語」は必須でしょう。
日常英会話ならTOEIC600相当が必要?
まず、海外赴任をするということは海外で長期間生活をすることになりますから、赴任先の国で生活していくための日常英会話力が必要です。
買い物をする、レストランで注文をする、道を尋ねるなど、生活をしていくうえで地元の人たちとの関わりは避けられません。
一般的にはこうした日常英会話に必要な英語力の目安としてはTOEIC600点以上が望ましいとされています。
TOEIC600点とは具体的にどのようなレベルかというと、
- お願いしたいことを簡単な英文で依頼することができる
- 馴染みのある製品のカタログやパンフレットを理解できる
というレベルです。
簡単な内容であれば問題なくコミュニケーションが取れるので、緊急時の対応や交渉・議論といった複雑な内容は対応はできませんが、苦労はしつつもなんとか生活することはできるでしょう。
海外赴任をしてみたいと思っている人はまずTOEIC600点はクリアしておく必要があります。
もちろん、同僚とプライベートな話をして親しくなったり、現地でできた友達とさまざまな会話をしたりするにはもっと高い英語力が必要なので、海外赴任中に現地の人との関わりをより楽しむためにも英語力はTOEIC600点で満足せずに上のレベルを目指したいものです。
また、流行り言葉やスラングなどのいわゆる「砕けた言葉」が私たちの生活でも多用されているように、英語にも砕けた表現はたくさん存在します。
こうした表現はTOEICではあまり問われることがありませんし、学校の英語の授業でもめったに教えてくれませんが、ネイティブとうまくコミュニケーションがとれるようになるためにも、余力があればスラングも理解できるようになっておくといいでしょう。
英語会議を理解するにはTOEIC800から?
ビジネスシーンで使われる英語は内容の抽象度や語彙のレベルが上がるので、全体的に日常英会話よりも難易度が高くなります。
一般的にはビジネスで必要な英語力はTOEIC800点から、と言われています。
TOEIC800点あればどのようなことができるかというと、
- 自社製品の販売に関する契約書類を理解できる
- 英語での会議に参加できる
など、英語で能動的に仕事ができるレベルです。
このような英語力をつけるためには、日常英会話のトレーニングとは異なった戦略が必要となります。
例えば、日本語でもビジネス特有の丁寧な表現や言い回しがあるように、英語にもビジネスシーン特有の言葉がたくさんありますので、ビジネスシーンでよく使われる単語を集中的に覚えれば、それぞれの場面に即した適切な対応ができるようになるでしょう。
その他には、交渉やプレゼンテーションの機会が多い仕事であれば、このような場面の会話をリスニング材料に選んだり、スピーキング練習で交渉のシーンを教材にしたりすると、海外赴任先でも実践に役立つでしょう。
まずは赴任先で求められる英語力の確認から
このように、海外赴任といっても求められる英語力にはさまざまな要素があります。
海外赴任が決まった人は赴任先でどのような英語力が必要なのかを情報収集してから英語力アップのための戦略をたてるようにしましょう。
また、いつか海外赴任したいと思って英語の準備をしようとしている人も、ある程度はどのような場面で英語力が求められるのかは予想がつくでしょうし、まずは多くのビジネスシーンに適用できるという点でTOEICの勉強をするというのもいいでしょう。
ほとんどの海外赴任にあてはまる英語としては「日常英会話」と「ビジネス英語」の2つですが、赴任先の日本人比率や、顧客が対日系企業なのかローカル企業なのかなどによっても求められるレベルは異なります。
とにかくTOEIC LRの試験を受けてみよう
英語力を効率よくアップさせるには自分に合った学習計画を立てることですが、ここで見落としがちなのが「現状を知る」ということ。
なんとなく目指したいものは描けていたとしても、自分の現在地がわかっていなければ自分に必要なものを見極められません。
そこで、学習計画を立てる前に英語力を測る方法としてまずお勧めしたいのが、TOEIC LRを受けることです。
実践英会話力が必要なのになぜTOEIC LR?
TOEIC LRとはTOEIC® Listening & Reading Testという、英検と並んで多くの人に受けられている英語能力試験です。試験はリスニングとリーディングの2部構成となっています。
この試験ではスピーキングとライティングのテストはありませんので、海外赴任で実践英会話力が必要なのになぜTOEIC LRなのかと思う人もいるでしょう。
しかしTOEIC LRは、海外赴任が予定されていて仕事で英会話が必要になる人にとっても受ける価値がある試験と言えます。
TOEIC LRは、日常会話からビジネス英語まで幅広いトピックを扱っているだけでなく、特にビジネス英語に関しては、ビジネスシーンでよく見られるようなタイプの文章や単語がカバーされています。
つまり、TOEIC LRで出題される英語は、海外で生活しながら英語を使って仕事をする人が必要な英語にとても近いと言えます。そのため、TOEIC LRを受けることで効率的かつ的確に英語力測定ができるでしょう。
3ヶ月間で現実的に目指せる目標スコアは?
TOEIC LRを受けて現在の英語力がわかったら次は、具体的な目標とその目標を達成するための戦略を立てていきましょう。
目標を立てるときは「いつまでに達成したいのか」という期間も設定することが大切ですが、例えば3ヶ月では英語力はどれくらい上達できるものなのでしょうか。
目安としては、TOEIC400点〜800点の人が100点スコアを上げるためには、約200〜300時間の学習時間が必要といわれています。
TOEIC400~800点は多くの人が取得するスコアですので、基本的には1ヶ月に70~100時間勉強すれば100点アップが目指せるということです。
1日平均3時間以上と考えるとかなりの時間かもしれませんが、平日は移動時間やスキマ時間を利用して単語学習やリスニング練習などをし、休日にまとまった学習時間を確保するようにすれば実現は可能な範囲です。
海外赴任が終わった後に、もう一度受験しよう
さきほど、TOEIC LRのテストは海外赴任前の準備を始めるのにオススメを書きましたが、海外赴任後も忘れずに受けるようにしましょう。
タイミングとしては、英語漬けの環境から離れて間もない帰国直後がいいでしょう。このタイミングを逃すと英語に触れる機会が少なくなって英語力が下がってしまう可能性があります。
帰国直後にテストを受けて自己ベストを更新しておきましょう。
というのも、TOEICは日本の就職市場では英語力を測る指標として最も広く採用されているため、昇給や転職の際に役立つことが多いからです。
TOEICのスコアはTOEFLやIELTSとは違って有効期限はありませんので、帰国直後に自己ベストを更新しておけばその先も有効な英語力の証明として使えます。
海外赴任の英語をなんとかする3ヶ月戦略は?
短期間で効率よく英語力を身につけ、海外赴任にも対応できるようになるために効果的な学習方法をいくつかご紹介します。
やみくもに問題集をひたすら解くのではなく、単語、決まったフレーズ、リスニングなど強化したい分野を意識しながら対策を考えることが重要です。
語彙は耳で覚える/キクタン
語彙力を上げる方法としてオススメなのが、キクタンを使った脳科学に基づいたトレーニング。
キクタンは、音楽に合わせて英単語を口ずさむことで脳に単語を定着させるというメソッドを取り入れており、その効果は科学的にも証明されています。
まず耳で聞いてまねるというのは赤ちゃんが言葉を習得していく自然な過程と同じで、言葉の学習にはとても大切なプロセスです。
単語の意味を覚えるだけでなく単語の音や発音も正しく覚えることができるのでリスニングやスピーキングにも効果があります。
フレーズ丸暗記で文法理解/瞬間英作文
次に、文法や英作文をレベルアップさせるために有効なのが瞬間英作文というトレーニング。
瞬間英作文とは、日本語の文章や表現を1秒〜2秒以内ですばやく英語化するトレーニングのことです。
文の一語一句や「三単現のs」「助動詞」などといった細かい文法を一つひとつ習得してから文を組み立てる従来の学習スタイルとは全く異なり、瞬間英作文では、日本語の文章を見てもしくは聞いて、すぐにその内容を英語で言えるように練習します。
実生活の中でコミュニケーションのために言葉を使う時、いちいち文法の細かなところに気を配って文を組み立てているような時間はありませんので、英文がスラスラと出てくるようになる必要があります。
また、英語でコミュニケーションがとれるようになるには中学英語の文法で十分だと言われていますが、この瞬間英作文も中学で習う文法に絞ってあるので必要な分だけ効率的に取り入れることができます。
このトレーニングでは、文章の丸暗記ではなくまず初めに文の構造の理解を深めながらインプットをしていくので、自分の言いたいことにあわせて習ったことを応用していくことも可能です。
これによって表現できることのレパートリーを格段に増やすことができます。
リスニングと発音を同時に強化/シャドーイング
英語力アップの方法として最近とても注目を集めているのが、流れてくる英語をそのまま声に出すというシャドーイング。
リスニングや発音の練習になるだけでなく、イントネーションやリズム感などネイティブの自然な話し方も身につけることができます。
日本語でも文中の特定の部分に強弱をつけて話すように英語にも特有のイントネーションがありますのでこれを習得すればスピーキングでも非常に役立つでしょう。
また、英語にはリエゾンと呼ばれる音の変化に関するルールがあります。
例えば、Don’t worryは「ドント ウォーリー」ではなく「ドンウォーリー」のように発音されるのはご存知でしょう。
ここではDon’tのt音が脱落していますが、このように、英語では単語が他の単語と使われるときに音の変化を起こすという性質があります。
英語ではこの現象がとても多く起きますので、こうしたリエゾンを理解することでリスニング力とよりネイティブに近い自然な話し方を身につけることができるでしょう。
シャドーイングはリエゾンの学習にも非常に効果的です。
実践的な英会話演習なら/オンライン英会話
最後に、実践的な英会話の練習にはやはりオンライン英会話がオススメです。
オンライン英会話では、スカイプなどのツールを使って、講師とマンツーマンのレッスンを受けることができます。
レッスンの時間としては多くの会社が24時間対応しているので、教室に通わなくても自宅でスキル時間を活用することができます。
その他にもオンライン英会話には次のようなさまざまなメリットがあります。
- 日常英会話やビジネス英会話、フリートークなど自分に合わせたコースが選べる
- 多くのマンツーマンのレッスンでは、要望を伝えれば柔軟に内容をアレンジしてくれる
- 瞬間英作文でトレーニングした内容を実践するいい機会になる
- 発音や文法に関してフィードバックがもらえるので改善に役立つ
ただし、オンライン英会話を提供している会社は数多くあり、質やコースの充実度もさまざまなので、会社選びは慎重に行いましょう。
極論、現地に行ってしまえばなんとかなる
ここまで海外赴任に必要な英語力を身につけるための効果的な方法について紹介してきました。
しかし、実は極端なことを言ってしまえば、現地の実践環境にいれば必然的に英語力は鍛えられます。
もちろん苦労はしますが、英語で何とかコミュニケーションをとらなければ仕事にならないので、何とかしようともがく中で徐々に対応能力はついていきます。
日本にいる間は実践的なコミュニケーションの機会が少ないので焦りを感じる人もいるかもしれませんが、日本にいる間は基礎的なインプット学習に集中し、現地に行ってから猛スピードでアウトプットしていきましょう。
確実に成果を出したければオンライン英語コーチング
上記で述べたような学習計画を全て自力で立てるのが不安な人や、トレーニングをより効果的なものにして確実に成果を出したいという人には、英語学習のプロのコーチングがオススメです。
現在のレベルを正確に把握し、カリキュラムを作成
コーチングでは一般的な英会話スクールとは違って、専属のコーチがそれぞれの人のレベルや苦手分野を把握したうえで個別のカリキュラムを作成してくれます。
さらに、具体的な学習スケジュールを立てるだけでなくその進捗状況も専属のコーチが管理しますので、自分にぴったりな学習内容とスタイルで継続的に学習ができるようサポートしてもらえます。
数あるコーチングスクールの中でもイングリードは、多くの駐在員や駐在員の家族に利用されている英語コーチングスクールです。
専属のコーチが受講者一人ひとりの声に耳を傾けながらそれぞれのニーズや課題を理解し、実践しやすく効果的な学習をサポートします。
イングリードの場合、外国人講師とのオンライン英会話レッスンも英語コーチングに含まれているので、自学自習のインプットと英会話レッスンでのアウトプットがバランスよく実現できます。
隙間時間ででき、渡航後もオンラインだから継続できる
これまでは英語コーチングといえばスクールに通うスタイルが一般的でした。
しかし最近では、コーチングや英会話レッスンはスカイプやZOOM、日々のコーチとのやりとりにはLINEなどのチャットツールといったオンライン型のコーチングスクールも増えてきています。
オンライン型であれば通学の時間が省ける上に、コーチともレスポンシブなコミュニケーションができるので忙しい人にとっても時間を効果的に使うことができます。
イングリードはZOOMやLINEを使った完全オンライン型のコーチングスクールなので、場所や時間の制約を受けることなく徹底して学習を効率化することができます。
また、イングリードは1ヶ月ごとのサブスクリプション制なので、短期集中で取り組むこともできますし、海外赴任がスタートしてから継続することも可能です。
英語コーチングでダメなら、もうなにをやっても無理?
英語コーチングは、英語学習サービスの中でも成果に直結しやすく最も成果が出やすい選択肢と言われています。
完全に独学で英語学習をする場合と比べると多少費用はかかるのかもしれませんが、費用対効果はバツグンと言ってもいいでしょう。
また、時には英語学習のモチベーションが下がってしまったり不安になってしまったりすることもありますが、そんな時にも専属のコーチが寄り添って英語力アップへと導いてくれます。
英語コーチングでは、コーチングをしてもだめなら他の方法ではだめだというくらいに学習者を全面的にサポートします。
しかし、これに甘んじてしまい、必要な自身の努力を怠ってしまうと望んだ結果が得られませんので注意しましょう。
英語コーチングは学習の効果を最大限にするためのサポートですので、実際に学習するのは自分自身であることを忘れないようにしましょう。
まとめ:英語学習は急がば回れ! ただ、努力の方向に注意
この記事では、海外赴任を予定している人が必要な英語力やその英語力の習得方法について解説してきました。
中学高校などのときはコツコツと何年もかけて英語学習に取り組んできたと思いますが、これから仕事で英語が必要だという人は短期間で効果的に英語力をアップさせる必要があります。
まずはTOEICを受けて自分の英語力と必要な英語力の差を把握し、ここで紹介したような学習法を取り入れながら学習計画を立てましょう。
そして、短期間で結果が欲しい人にとって何よりも効果的なのが英語コーチング。
プロの力を活用して目指す英語力をつけ、赴任先でも英語に自信を持って仕事ができるような自分を手に入れましょう。